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ポテチの好きな映画についてと感想

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The Last Airbender 2010

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1330861963

M・ナイト・シャマラン監督作品「エアベンダー」について

この物語は気・水・土・火の4つの王国により均衡を保っていた世界が舞台。
それぞれの王国には気・水・土・火のエレメントを操ることができる
“ベンダー” と呼ばれる者たちがいた。
中でも、4つのエレメント全てを操り、
世界に調和をもたらすことのできるベンダーは、
“アバター”と呼ばれて崇められていた。
アバターは 4つの王国から順番に誕生することになっており、
さらに、アバターになるためには多くの犠牲を払わなければならなかった。

ある日、アバターになるための修行を重ねていた12歳の坊主頭少年・アンは、
「自分が犠牲になって世界を守るなんて、そんなのヤダ〜」と、
この宿命の重さから途中で逃げ出し、氷の中に閉じ込もってしまう。
その頃、火の王国が反乱を起こし、世界の秩序は崩壊。
長い愚かな戦乱の時代に突入することに。
アバターが誕生する予定になっていた気の王国は、
火の王国の攻撃によって全滅。

そして100年後。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1330862338

眠りから目覚めたアンは、
南の水の王国のベンダーである少女・カタラと兄のサカに出会い、
一緒に世界に調和をもたらす宿命の旅に出ることになる。
アンは修行の途中で逃げ出してしまったため、気のエレメントしか操れない。
そこで最果ての北にある水の王国に住む水のマスターベンダーである
王女に会いに行く。

その旅の途中、火の王国の侵略を受け、
殆どが植民地となっていた土の王国では、
土のエレメントを操るベンダーたちが囚われの身となっていた。
この地に辿り着いたアンの一行も一度は囚われたものの、窮地を脱し、
囚われて希望をなくした土のベンダーたちに
“自分たちの力を信じて、共に立ち上がり戦おう” と訴え、
見事、火の王国から解放する。
とはいえ、氷山の一角ではあるが。

一方、世界征服を企む火の王国の悪王・オザイは、
心優しい故に煙たく感じていた息子・ズーコ王子に、
アバターを捕らえてくるまで戻らぬようにと、追放する。
そしてそんな王に服従する野心剥き出しの司令官・ジャオに
北の水の国を殲滅する命令を下す。

北の水の王国に到着して水の技の修行に励むアンとカタラ。
アンが水のエレメントを上手く操れる様になった頃、
ジャオ率いる大軍団が突如押し寄せ、激しい攻防が繰り広げられ、
戦場と化す王国都市。
ベンダーを捕まえることしか頭にないズーコは逸早く忍び込み、アンを捕獲。
そしてジャオは水の王国の地下に住まう、世界の調和の象徴される
"聖なる海と月の精霊” を殺してしまってさあ大変。
水の王女・ユエが犠牲となり、精霊は甦り、世界の調和は保たれたものの、
彼女は死んでしまう。

ズーコに囚われたアンはカタラによって逃れたものの、
アバターの神髄である、
感情的にならずに全てと調和するという教えがなかなか身に入らない。
しかし滅びてしまった気の王国の人々や自分を信じてくれる仲間の想いを胸に、
自らの過酷な運命を克服するべく、最後、立ち向かうことに。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1330862307

坊主頭に矢印模様が素敵なアバター少年・アン、
ドジっ子から著しく成長する水のベンダー少女・カタラ、
そのイケメン格闘兄・サカ、
同じくイケメンで苦悩しまくりの火のベンダー王子・ズーコ、
そしてズーコを見守る火の国王の兄・アイロなど、
魅力的な登場人物が多いこの物語ですが、
世界的な映画批評はあまり良くないみたいですけど、
私はとてもお気に入りです。

なんたって、水とか火とか風とかが
太極拳の様な動きと共に超能力で飛びまくりの華麗さが、
格好好過ぎだからっ!!(中二病気味な私なので、ことさら)
確かに物語のテンポがあまりに早過ぎて
さほどの難なくクリアしている連続ばかりのせいか、
感情移入しにくい感があったりしますが、
私に言わせればそれが何?って感じです。

全三部作ということで、次はたぶん土のエレメントを習得する話でしょうか。
はやく続編が公開されてほしいです。


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Three Bewildered People in the Night 1987

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1325594840

グレッグ・アラキ監督作品「途方に暮れる三人の夜」について

ロスアンジェルスにて夜。
ビデオ・アーティストのアリーシャと
彼女の少し年下の恋人・クレイグ、そして2人の親友で、
ゲイのアーティスト・デイヴィッドの3人は孤独感と精神的な葛藤を抱え、
互いに愛情を求めながら、混乱し、傷つけ合ってしまう。
3人は饒舌に自分の心情を告白するも、
その言葉はまるで自分自身に向かって語られ続ける様に、
行き場を見失ってしまうのだった。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1325594977http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1325594995http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1325595021

90年代始めの頃の20代は "ジェネレーションX" の子供たちの世代と言われて、
徹底的な個人主義と内向性を特徴としており、
政治や社会に対して冷めている傾向が強いとのことですが、
確かに私もそんな感じだった様な気がします。
ある意味、恵まれ過ぎて我が侭になってしまった故の
副作用みたいなものだと思うんですけど、
何をやっても理想からかけ離れていてて楽しくないし、
若いうちから恋人を作ってはSEXするも、
心が伴っていないものだから、今イチうまくいかない。
友だちと親密な話をして関係を深めても、孤独感が何故か付いて廻る、
そんな世代。
結局、ただ格好つけているだけで、単に不器用なだけなんですよね。
この物語の彼らもそんな人たちで不器用故の衝動にまかせた行動によって、
動揺し、葛藤しまくって、より傷ついていく、そんな繰り返し。
そんな模様をザラ付いた粒子の荒いモノクロ画面の
ドキュメンタルな雰囲気で淡々と追っています。

散々3人の関係がギクシャクして最後、
「まぁ、いっか」みたいな吹っ切れが、
悶々とした彼らの心情を表した夜が明けて、
朝になりましたっていう感じがして、
大人のレベルが向上して良かったね〜と
とても微笑ましくてスッキリします。

とにかく、私もあの頃はこんな感じだったな〜と
とても懐かしめる好きな映画です。

The Dark Knight 2008

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1324192660
http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1324192886

クリストファー・ノーラン監督作品「ダークナイト」について

ゴッサム・シティにピエロの様な
不気味なメイクを施した正体不明の犯罪者が現れ、
その日も白昼堂々と銀行強盗をやってのけると姿をくらました。
その名は、ジョーカー。
父から虐待を受けた彼は、快楽性犯罪者だった。

一方、「バットマン」ことブルース・ウェインはゴッサム市民を守るべく、
毎夜悪と戦い続けていた。
彼をサポートするのは、お馴染みの執事のアルフレッドと
彼の巨大企業の社長に就任したフォックス。
しかし、悪の芽をいくら摘み取っても、
ゴッサムに真の平和が訪れることはなかった。
バットマンはゴッサム市警のゴードン警部補と協力して、
マフィアによるマネー・ロンダリングの元で
ある銀行を摘発するという手段に出る。
市警に潜む内通者の存在で一時は失敗も危ぶまれたが、
新任の地方検事ハービーの後押しもあり、
ついにマフィアの資金源を断つことに成功、
犯罪の撲滅と街の浄化を訴えて市民たちの支持を得ていく。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1324192736

バットマンと違い、姿を晒して正々堂々と悪に挑むハービー。
そんなハービーの姿に、
ブルースは彼こそゴッサムが求める真のヒーローだと確信し、
バットマンを引退しようと考え始める。
かつての幼なじみである地方検事補のレイチェルに
未だ想いを寄せるブルースは「バットマン引退の瞬間」こそ、
彼女と結ばれる時であると信じていたが、
一方のレイチェルはブルースとハービーとの間で揺れ動いていた。

その頃、資金源を断たれて悩むマフィアたちの前にジョーカーが現れた。
ジョーカーは彼らの全資産の半分を条件に、
大胆にもバットマン殺害の提案を持ちかける。
罪なき市民や警官を次々に殺害し、
さらには市長暗殺を企ててバットマンを追い詰めるジョーカー。
これまで自身のルールに従って犯罪と戦ってきたバットマンは、
「秩序」を一切持たないジョーカーに苦戦を強いられるが、
ジョーカーの真の目的は金でもバットマンの命でもなかった。
ジョーカーの唯一の目的、それは「恐怖」と「混沌」をもたらし、
人間の「本質」をさらけ出すことだったのだ。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1324192957

バットマンの働きにより、
やっとのことで逮捕に追い込んだジョーカーだが、
すぐに警察署を爆破して脱走すると、
ハービーとレイチェルを監禁して同時に爆発させて殺害しようとする。
その場に現れたバットマンはハービーを救出するも、
代わりにレイチェルが犠牲となってしまった。
その火災で顔面の半分が醜く爛れたハービーは、
ジョーカーの魔の手に嵌まってダークサイドへと堕落。
憎しみの塊「トゥーフェイス」と化した彼はレイチェルへの報復のため、
次々と殺人を繰り返し、果てにはゴードン警部補の家族を狙う。

結局、人間の「本質」をさらけ出すことに失敗したジョーカー。
彼を倒したバットマンは、
そんなハービーの悲しみを理解しながらも対決する。
その勝利の後、彼の栄光を讃えるべく、
全ては自分の責任にして欲しいとゴードン警部補に告げ、
バットマンは暗黒の闇の中に去っていった。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1324192634http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1324193053

本作品の見どころは、
何と云ってもバットマンとジョーカーの対なる存在であります。
殺害された両親の意思を継いで、
破壊主義や利他主義を追求しようと素性を隠したまま
日夜、悪事を暴いては撲滅していく黒い塊の様なバットマン。
対して、幼児が見たらトラウマ確定の白塗りメイクを施した、
道で絶対出会いたくない面容のジョーカー。
底なし沼の様な闇を湛えた眼差しと幽鬼の如き佇まい。
冷酷でいて残虐。
過去を持たず、動機なく、
合理性皆無に極悪非道の限りを尽くすその姿はただただ不気味。
予想不可能な凶悪犯罪が頻発している昨今において、
このジワジワと恐怖を浸透させていく感じが
よりリアルに感じられます。

“個” の立場で悪を私的制裁してきたバットマンを、
“公” に引きずり出そうと目論むジョーカー。
バットマンも “公” の場に出れば結局、同じ異端者でしかありません。
ジョーカーはバットマンが「正義」の見地に立つが故に、
自分を殺せないのもわかっているから、
正義とは? 悪とは? 自分の存在意義とは? 等と
より複雑に意識を混沌とするかの如く、
出口のない迷宮に迷い込み、案の定、悩みまくるバットマン。
追い討ちをかける様に、人心の闇を突く
大掛かりなエグい “人間性テスト” を実行するジョーカー。
そのタチの悪さは、まさに史上最悪であります。

そんなバットマンとジョーカーという
コインの裏表の真ン中に立ってしまったハービー。
いつもの冷静な彼だったらバットマンに賛同しているのだけど、
最愛のレイチェルが死んでしまった直後の彼は憎しみの塊他ならず、
ジョーカーはもちろんのこと、
彼女を助けられなかったバットマンや警察関係、
そして己自身に敵意を向けるとともにダークサイドに堕ちていくハービー。
「光の戦士」として彼を信じたバットマンの心情が
より複雑に己の倫理観を試される状況に。
そして最後に下す悲壮な決断が、胸を打ちます。

その崇高な姿に心を揺さぶらると同時に、
悪とは何か? ということを考えさせるこの物語。
前作に続いて、なんとも深遠なるテーマが潜んでいるものであります。
2012年にこの作品の続き、
「ダークナイト・ライジング」が公開されるとのことですが、
いつかはバットマンに日の目があるのでしょうか。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1324192925

「バットマン・ビギンズ」に続いて、
ブルース/バットマンに扮したクリスチャン・ベール、
絶妙な毒舌で天晴なアルフレッド扮するマイケル・ケイン、
冷静に物事を判断する姿が神懸かりな
フォックス扮するモーガン・フリーマン、
ゴードン扮するゲイリー・オールドマンの演技力は
観ていて清々しくなるくらい的を得ていて、
このキャストでない「バットマン」シリーズはもう考えられないくらい。
ハービー/トゥーフェイスに扮した
アーロン・エッカートの男前っぷりもメロメロですが、
何といってもジョーカーに扮したヒース・レジャーの
じわじわと迫ってくる悪意の塊の様な存在感。
彼が現れての言動の度に鳥肌が立ったのを覚えています。
そんな彼が亡くなってしまったというのは、
本当に残念でなりません。

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