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ポテチの好きな映画についてと感想

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2001: A Space Odyssey 1968

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スタンリー・キューブリック監督作品「2001年宇宙の旅」について

ホモ・サピエンスが出現する以前の太陽系に、
"神" と見紛うばかりの超知性と超科学力を持った超人類が訪れ、
3種類のモノリスを設置しました。

第1のモノリスは、これに触れた類人猿に知恵を与えるために、地球上に。
恐ろしい死者が呻き声を上げまくった感じの気味が悪いBGMを背景に、
ある類人猿集団のリーダー格が
突然出現した黒い墓石の様なモノに恐る恐る触れます。
するとそのリーダー格は動物の骨を拾って棍棒の如く振り回し、
骨を砕き、動物を殺し、
最後は自ら生き残るために敵対したグループのリーダー格を撲殺することに。
それからその武器である骨を空高く投げて、未来の宇宙の場面に繋り、
それが宇宙船に変化します。
これにより、宇宙船こそがこの時代の類人猿の子孫の武器となったことを
示唆していると考えます。

第2のモノリスは、強力な磁気を帯び、太陽光線に触れると
木星へ信号を飛ばす様にセットされた上で、月の地下に。
月には大気も生命も無いところで太陽光線に触れるということは、
母星である地球から誰かがやってきて、発掘できたということ。
つまり、第1のモノリスの使命が終わり、宇宙空間を越えられる程に
類人猿が進化したということを示すスイッチになるわけです。
そして、そこまで進化した生物ならば、
必ずや信号の後を追って木星に来るはず。

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案の定、フロイド博士が月面で発掘した謎の物体
「第2のモノリス」に触れた18か月後、
極秘プロジェクトとして、調査員を木星に向かわせます。
ここで宇宙船・ディスカバリー号の登場です。
乗組員は初っ端から人工冬眠している3人の科学調査員と副船長のプール、
そして船長のボーマンと
史上最高の人工知能・9000型コンピューターのHAL(ハル)。

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順調に進んでいた飛行の途上にて、HALはボーマンに、
この「木星使節」探査計画に疑問を抱いていることを打ち明けてから、
徐々に関係が狂っていきます。
その直後、HALは船の故障を告げるのですが、
実際には問題はありませんでした。

「ちょっと、HALおかしくなってるんじゃない?」ということで、
ディスカバリー号のボーマン船長と副船長のプールはHAL自体の異常を疑い、
その思考部を停止させるべくHALに感づかれない様に密談するのですが、
小窓から見える2人の会話する口ぶりにより、
読唇術にてこれを察知したHAL。
「このままでは私が殺されてしまう! そしたらこの任務は台無しじゃん!」
ということで、非常に人間的な回答の末、
全ての乗組員の殺害を決行することに。

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結果、人工冬眠中の3人の科学調査員は生命維持装置を切って死に至らしめ、
プールは船外活動中に宇宙服を破壊され、宇宙空間に投げ出されてしまい、
ボーマンが必死に救助するも、自らの命も危険に晒されることになり、
一度救出したプールをやむなく宇宙空間に投げ出す羽目に。

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唯一、自力で生き残ったボーマンはHALの思考部を停止させ、ある意味、
HALを殺すことに成功。
すると同時に、あらかじめ録画されていたVTRが回りだし、
画面にてフロイト博士は、
18ヶ月前に知的生命体が存在する証拠(第2のモノリス)を発見し、
それは木星に向けて強力な電波を発していた、と。
そして、事前にHALがそのことを知っていたということが判明することに。
本来、完璧な正確さを誇る
史上最高の人工知能・HAL(ハル)9000型コンピュータ。
しかし、真の計画を乗組員にバレない様に
嘘をつき通すことを余儀なくされたこと故に
狂ってしまったかが分かったのだが、もう遅い。
この時、旅の目的地の木星圏に到着していたのだから....
ということで、ボーマン単独と化したディスカバリー号は、
木星の衛星軌道上に仕掛けられた第3のモノリスに接触。

第2のモノリスを掘り出したばかりの類人猿の子孫は、
まだ宇宙に乗りだしてから間もないはずだから、
木星に派遣された者は、
その種族中で特に優れた個体と看做してよいでしょう。
彼らが求める適切な "サンプル" というわけです。
その採取を行うのが、その第3のモノリス。
そのモノリスの空間にサンプル(ボーマン)を封じ込めた後、
サイケデリックな光の洪水(類人猿の子孫には知覚されたもの)の中へ。

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原始星雲の誕生、または崩壊、想像を絶する天体現象、
様々な宇宙種族の超文明の遺跡、
未知の惑星や恒星の表面等などを引っ張り回されブラシュアップ、
ロココ調の監獄の様な部屋で生命の無駄な垢を削ぎ落し、
スターチャイルド(胎児)として、
高次の次元に引き上げる存在に生まれ変わらせます。
そして更なる実験のため、
用済みとなった地球を「彼」に玩具として与えられました。
いわば地球は彼らにとって実験の媒体に過ぎず、
ただそのために、人類とその文明が作られたというのが、
よくこの映画での話される内容の解釈です。

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モノリスが現われる度に流れる音楽は、
リゲティの「レクイエム」という曲で、
亡霊たちが死に喘いでる様な不吉な響きを聴いたらすぐに分かります。
これは「死」のモチーフに他ならない!
明らかに私たち種族に対しての呪詛じゃないかと。

超人類である彼らがモノリスを通して、
私たちの祖先である類人猿に伝えたのは、
「発展」のための知恵ではなく、
「殺人」のための悪い知恵ではなかったのか、と。
その悪意による発展を遂げる度に流れる音楽は、
シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」という、
「超人」の誕生を暗示する曲というのがなんとも皮肉過ぎだろう!と
声を荒げてしまいそうな、同時に己に潜むその要素に対して、
背筋が凍る感じがもうなんとも言えない気分に堕ち入ります。
改めて慄然とせざるを得ません。
呪われた種族である人類の業の行く先は、
もう、地獄に堕ちる以外の選択はないのでしょうか。
でも不思議に私の中で違うと叫びます。

....それにしても、なんと美しく壮大で恐ろしい映画なのでしょう。

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