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ポテチの好きな映画についてと感想

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Antichrist 2009

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1332070972

ラース・フォン・トリアー監督作品「アンチクライスト」について

愛し合っている最中に、
幼い息子がマンションの窓から転落して亡くなってしまった夫婦。
妻は葬儀の最中に気を失ってから、1ヶ月近くも入院を余儀なくされた。
目が覚めてからも深い悲しみと自責の念から次第に神経を病んでいく妻。
セラピストの夫は自ら妻を治療しようと、
病院を強引に退院させ、自宅に連れ帰った。
催眠療法から、妻の恐怖は彼らが「エデン」と呼んでいる森と判断した夫は、
救いを求めてその森の中にある山小屋に2人で向かった。
夫はそこで心理療法によって妻の恐怖を取り除こうと努力するも、
森での自然の現象は彼らに恐怖を与え、妻の精神状態は更に悪化。
まるで取り憑かれた様に肉欲を求める妻とそれに翻弄される夫。
3人の乞食が集まった時、誰かが死ぬと言う。
そして驚愕の最後、夫は妻を立ち直らせることができるのだろうか。

この映画は章立ての物語になっています。
とても難解なので、整理するべく、
私なりの勝手な解釈で順に追ってみたいと思います。
長文なので、「つづきはこちら」をクリックすると読めます。

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Dancer in the Dark 2000

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279116389

ラース・フォン・トリアー監督作品「ダンサー・イン・ザ・ダーク」について

舞台はアメリカのある町。
チェコからの移民であるセルマは息子・ジーンと2人暮しをしていた。
貧乏だが工場での労働は、友人に囲まれて日々楽しいものだった。

ある日、
セルマはトレーラー・ハウスの大家である警官・ビルの悩みを聞く。
彼の妻・リンダの浪費がかさんで、破産寸前だと言うのである。
ビルはそのことをリンダに話す勇気がない。
もう、死ぬしかないかも....と打ちのめされたように頭を抱えるビルに、
セルマは自分の秘密を話すことで、ビルの気持ちを落ち着かせようとする。
セルマは先天性の病気で徐々に視力が失われつつあり、
今年中には失明する運命にあった。
そして息子もまた、彼女からの遺伝により13歳で手術をしなければ、
いずれ失明する運命に。
父に送金していると偽って、
ジーンの手術費用を貯金しているという秘密。
セルマとビルは、お互いの秘密を共有することを約束する。

ある日、セルマはとうとう失明してしまったが、
それを隠して作業していたことで工場の機械を壊してしまい、
解雇を告げられる。
さらに、周囲に嘘をついてまで貯め続けた手術費用を
ビルに盗まれてしまう。
彼の家を訪ねたセルマだが、
リンダに何も言わなかったことを確認したビルは、
彼女に金を返そうとしないばかりか、
銃を持ち出して奇妙な脅迫をする。

セルマに銃を向けながら、階下のリンダに聞かせるために、
彼女が銃を持って金を奪ったかのような叫びを上げる。
そのまま、金をビルに貸すことにすれば、何も起こらない。
しかしながら、ビルの提案を拒絶すれば、
セルマは拳銃強盗の現行犯というわけで、
要はビルに嵌められたのだ。
あんなにいい人だったのに、こんなことになるなんて。
でもジーンのことが....そうこう揉み合ううち、
銃が暴発、ビルが負傷してしまった。
なす術もなくビルは、セルマに殺してくれと頼む。
そして、そうした。

逮捕され裁判にかけられるが、
ビルと「2人だけの秘密」と約束したビルの借金のことや、
手術に対する不安を息子に与えないようにと、
裁判で無罪を証明する事柄の一切話すことを拒み、
最期、空想と現実が重なる奇跡が起こった瞬間、
処刑される。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279116445

私はこの物語にしてやられました。
話が進むに連れて、現実と夢に繰り出す時間の隔が短くなって、
その最期は彼女の追い込みが極限に達したか、
両方が合わさり奇跡が起こる。
その最中の死。
どうか、安らかに眠ってほしい。

真っ黒闇のオープニングは、天に旅立つ主人公に対してへの
黙祷を捧げる時間のようで、いつのまにか、
彼女の走馬灯のような悲しい最後までを、
またこの映画を観てしまうのでした。
追伸、DVD化されて改めて観ると真っ黒闇のオープニングが
色鮮やかな模様に変わっていた。
個人的には変わらないでほしかったな。



The Idiots 1998

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279078079

ラース・ フォン・トリアー監督作品「イディオッツ」について

カレンは立ち寄ったレストランで奇妙な一団と出会う。
口からよだれを垂らし、訳のわからない事を叫ぶ人々。
レストランから追い出されそうになる彼らをかばうカレンだが、
これはすべて白痴を真似たデモンストレーションだった。
その一団が掲げていた「イディオッツ」と呼ぶ、
人の一番無垢なる核みたいなものについて、
話が展開するにつれて少しずつ、
この世とメンバーとがずれていく様を静かに見守るカレン。
自らの愚かさを受け入れ、いっその事、「愚者」として生きれば、
どんな世界が待ち受けているのだろうか?
自らを取り巻く全てを捨て去る。
例えば「服」も自分を縛り付ける理性の鎖ならば、
素っ裸になって街へ飛び出せば良いのだ。
それを実行してみたら、現実の厳しさを実感させられるだけだろう。
カレンは最後に「これがイディオッツよっ!!」と
家族の前で証明してみせるのですが、
よりいっそう冷ややかな視線の集中。
解き放たれたと思いきや、
まるで罪を犯したかのように友人に連れられてでていく様が、
あまりに切ないこの上ない。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279078390

純真な核による自己表現が世に受け入れられない瞬間をシンクロした感じ。


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