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ポテチの好きな映画についてと感想

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Ultraviolet 2006

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1280758337

カート・ウィマー監督作品「ウルトラヴァイオレット」について

とある近未来風の世界にて、新種のウィルスが蔓延。
感染した人間は超人的な知能と運動能力を身につける。
その感染者は「ファージ」と呼ばれ、
感染後わずか12年で命を落とす運命にあった。
感染していない人間を脅かすまでの存在となった「ファージ」。
能力を恐れた人間たちは彼らの根絶を企て、
政府によるフェージ掃討作戦が開始される。

追い詰められたフェージは地下組織を結成、
人間政府との激しい抗争を繰り広げることに。
やがて政府はフェージ絶滅の切り札となる最終兵器の開発に成功。
フェージ側はその情報をつかむと、最終兵器強奪のため、
余命36時間の最強の殺し屋・ヴァイオレットを送り込む。

かつて、感染した夫と子どもを政府に殺され復讐に燃えるヴァイオレットは、
兵器の入ったケースを研究所から奪い去る。
味方から中を見ずに破壊しろ!と言われたその中身を確認したところ、
彼女は最終兵器がわずか9歳の少年であることを知るのだった。
かつて人類側に、無理やり中絶させられた過去を持つ彼女は、
どうしても少年を処分することができず、彼を連れて人類、
そしてファージ双方から追われる羽目になる。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1280758377

ヴァイオレット扮するミラ・ジョヴォヴィッチいはく、
「理解を超えている世界」というだけあってか、
物語自体はちょっと骨格がないまま難解な展開にしまくった感じで、
本当に何がどうなのか、私の頭ではよくわからないのですが、
近未来っぽいゲームの世界の様な雰囲気がとってもポップ。
どうしてもシャーリーズ・セロン主演の映画「イーオン・フラックス」と
シンクロするのはご愛嬌って感じで私はとても良いと思います。
とにかくミラ・ジョヴォヴィッチの髪や服の色が一瞬で原色系に変化する仕掛けや
複雑なアクションシーンは、あそこまでザクザク敵を殺しまくられると
なんかスカッとした見所満載のビデオクリップって感じでしょうか。
....それならボスキャラはあんな妙チクリンな中年男でなくて、
ゲイ受けするようなクールな、
そう例えば、映画「パニッシャー:ウォー・ゾーン」のレイ・スティーヴンソン、
もしくはヴァイオレットを影で支えるガースは、
ゆいいつ緊張感がほぐされる場面の人でもあるから、
もっとユーモアがあって暖かみのある人間的な男性像、
私の好みでいうと、マット・ディロン(ちょっと違うかも、でもカッコいいじゃん)
なんていかがでしょうか。

あとこの物語の軸になる「シックス」という男の子の存在。
可愛いけど薄くて、いまいち印象がないな〜
そういう意味では断然、
「イーオン・フラックス」の方がいいなと思った今日この頃でした。

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Love Is the Devil: Study for a Portrait of Francis Bacon 1998

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279540095

ジョン・メイプリィ監督作品「愛の悪魔」について

物語は1971年にフランスで開かれた、
画家フランシス・ベイコンの大回顧展からはじまる。
オープニングで彼が賞賛の拍手を浴びているちょうど同じ頃、
ホテルの部屋では彼の恋人兼モデルのジョージ・ダイアーが
薬と酒の大量摂取で瀕死の状態に。

ふたりが初めて出会ったのは、
彼のアトリエにジョージが泥棒として忍び込んだ時。
侵入の現場を取り押さえた彼は、そのままベッドに誘って愛し合い
....2人は恋人同士になった。

年齢も育ってきた環境も違う2人は、恋人同士であると同時に、
父親と子供のような関係。
ベイコンはジョージから想像へのインスピレーションを受け取り、
その見返りとして、ジョージの保護者として振る舞う。
彼に連れられて、彼の友人たちのサロンにも顔を出すようになるが、
その雰囲気はあまりに世界の違う耐え難いものだった。
ジョージはより密接に、彼個人と強く結びついていくのだが、
「ベイコン」という強力な個性に接近すると、
ジョージは自分のアイデンティティを保てない。
彼は徐々に、薬とアルコールに溺れるようになって破滅の方向へ。
そして....



強力な個性を持つ表現者に着いていくことは、ある意味、
それを上回る強い自我を持ち合わせて見守れる、
もしくはその流れに合わせて共に漂うことができるかしないと、
大変この上ない。
しかも愛が絡むなんて。
あんな強力でクセのある絵を描くことができる
フランシス・ベイコン相手では....
ブラックホールがそこにあって、
自分から感情や考え方など生まれるたびに取り込まれ、
常に抜け殻の孤立状態、
しかも直球ストレートな愛の呪縛で逃げることも考えられない。
....ストⅡの対戦でハメ技食らって、
なんとか抜け出せないか我武者らにしてみるものの、
どうにでもならずして、諦めて席を立つみたいな、
なんだか高校時代を思い出しましたけど、
ま、粘着度がちょっと違うかな。

それにしても、この映画音楽の坂本龍一氏の世界観には圧倒されます。


Nine Lives 2005

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279537571

ロドリゴ・ガルシア監督作品「美しい人」について

面会に来る娘と言葉を交わすことだけが唯一の生きがいである囚人の女。
偶然に昔の恋人に再会、
喪うべきではない絶対的な愛だったと確信するも闇の中、
改めて自分のお腹に新たな愛を見出す妊婦。
父親との幼いころのトラウマに決着付けるべく、
しばらくぶりに捨てた実家に戻る女。
夫婦の秘密、
「過去、子供を堕胎したことに対するお互いの見解の相違について」を、
軽々と友人夫婦に披瀝してしまう夫に唖然とする妻。
障害者である父と、その介護に疲れ果て会話を放棄、
その罪悪感と人生への焦燥感を抱く母。
その二人に挟まれ、行き来する若い娘。
妻に自殺された元夫のために、家族とともに葬儀に参列するのだが、
自殺の原因は実は自分。
それでも元夫との関係は続き、女性としての歓びと、
人間としての功罪を背負う女。
娘の先生とモーテルに足を踏み入れて一時、
恍惚のひとときを過ごしそうになる母親。
女性の身体の象徴である乳房を失う、
あるいは致命的ともなりうる重大な手術を目前に控え、
鎮静剤が効くまでの間、激情に駆られては夫を理由なくなじりまくる女。
墓参りにやってきて、
死んだ幼い娘とのささやかなやりとりをする女。
9人の女性の群像劇。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279537652

日常の中のふとしたきっかけで直面してしまった心の痛みや悲しみについてを、
自らの手であぶりだしては、より落とし込んで、やがて受け入れて、
最後には人生の美しい思い出となしていく。
男はその場の夢に逃げがちな感じだけど、女性は割と現実的だから?
でも最終的、
長い目でみると男よりロマンティストだったりするんだろうな〜


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