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ポテチの好きな映画についてと感想

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Calvaire 2005

http://file.satyricon.ni-moe.com/Calvaire1.jpg

ファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督作品「変態村」について

誰からも愛されるハンサムなマルクは、老人ホームや結婚式などで歌を歌い、
生計を立てているキャバレー・シンガー。
ある老人ホームでのクリスマス・ギグが終わり、
次のライブが待つ南仏の町への移動中、山の中でライトバンが故障してしまう。
真夜中の土砂降りの雨の中、人里離れた辺鄙な場所で孤立するマルク。
そこへ犬を捜す精神障害者の青年・ボリスがやってくる。
彼に従い森の中を歩いて行くと、小さなペンションの明かりを見つける。
そのペンションのオーナー・バルテルは孤独な初老の男だった。
自身をアーティストと名乗る彼は、コメディアンであった過去を語り、
現歌手であるマルクに何故か異様な執着を見せはじめる。
彼の尋常でない様子に不安を覚えつつも、
土砂降りでどうにも動けないマルクは一晩の宿を借りることに。

翌朝、マルクのライトバンの修理を請け負い、
電話で車屋を呼ぶバルテルだったが、
彼が話す電話線の向こうは、誰にも繋がってはいなかった。
この山の中で車が直らない限りどうにも動きがとれないマルクは、
「地元の村には近づかないように」と
彼から警告されていたにもかかわらず散策に出かけ、
道中、古びた納屋で家畜と獣姦をする村の男たちを目撃してしまう。
驚いたマルクはペンションへと引き返すも、やがてその村人だけでなく、
バルテルやボリスたちも狂っていることに徐々に気づきはじめる。

その夜、マルクにバルテルはかつて自分を捨てて
男と蒸発してしまった妻・グロリアのことを語り、
突如、かつて妻が自分に歌ってくれた様に歌を歌えと強要。

翌朝、マルクはバルテルが車の中を荒らし、車を破壊しているところを目撃。
問いただすも、豹変したバルテルはマルクに暴力を振るい、
妻の服を着せ、頭を刈り、「妻の不貞」を責めて納屋に監禁する。

次の日、バルテルがクリスマスツリーを採りに行った隙に逃げ出したマルクは、
熊用の罠にかかってしまう。
森の中で飼い犬を探す男・ボリスに助けを乞うも、
彼は話を聞かずにマルクを自分の犬として扱い、ひとしきり撫でた後、
バルテルに引き渡した。

http://file.satyricon.ni-moe.com/Calvaire2.jpg

バルテルの狂気は加速していく。
ある日、マルクを納屋に磔にし、村の酒場へ現れ、
「村の男全員と姦通した俺の妻が戻ってきた〜!」と豪語する。
めったに村へ来ないはずのバルテルの異常さに凍り付くも、
彼が去ると古いピアノを鳴らし、奇怪なポルカを踊り出す村の男たち。

クリスマスの夜、ディナーと椅子に縛りつけたマルクを前にしたバルテルは、
意識の混濁している彼を前に満足げに妻(マルク)への愛を語る。
そこへ子牛を愛犬として連れたボリスが現れ、
更に村人たちが銃を持って乗り込み、
「彼の妻を、正当な権利を持つ自分たちのものにするため」
とバルテルを暴行。
そんな混乱の中、マルクはペンションを脱出するも、
執拗なまでに彼を追い詰めていく村人たち。
森の中、意味深な墓地を抜け、底なし沼を通り抜け、
一心不乱に駆けるマルク。
果たして、彼はこの悪夢から逃げ延びることができるのだろうか?

http://file.satyricon.ni-moe.com/Calvaire3.jpg
http://file.satyricon.ni-moe.com/Calvaire4.jpg

恐らく、推測ですが、
かつてこの村に女性はパステルの妻・グロリアだけで、
異様に性欲が激しい村の狂った男たちによってたかって、強姦され、
挙げ句の果てに殺された。
逃げまくるマルクが森の中でみた十字架に吊るされた死体はきっと彼女。
バルテルはそれに嘆き悲しみ、狂ってしまったのでしょうか。

一瞬出てきた赤い服の子供たちやマルクやグロリアの
赤い服は何を表しているのでしょうか。
受難....? 判るとスッキリしそうなのですが、
判らないからこそ気味悪いからそれで良しとするとして、
何となく、深い森とかそんな背景からして、
ラース・フォン・トリアー監督の作品
「アンチクライスト」が脳裏によぎります。

最期の場面、
マルクを追いすがっていた村の男が足を踏み外し沼に飲まれるのですが、
とたんに季節が冬に変わり、マルクが足を止めてその様子を眺めるのを、
その村の男は「バルテルの妻」が
自分の元へ戻ってくるのを幻視する様からして、
そういう状況で一方的に彼女を愛し、殺したのかなと。
マルク(グロリア)が「愛している」と告げたのは、
この男の希望で夢だったのかなと。
同時にこの受難を受け入れた故に出た言葉なのかなと。
「かなと」を3回連続してみましたが、
そんな感じである意味、切なくも思えますが、
傍目から観たらこんな愛なんて、はた迷惑にも程が過ぎます。
何はともあれ、狂った男ばかりの村の不条理さはかなりの恐怖です。
しかし、あの奇妙なポルカの場面は何回観ても笑えます。

それにしても、邦題「変態村」というのはどうかな? と、
かなり疑問なんですけど、
原題 "Calvaire" の和訳がキリスト教における "受難" を意味するタイトル。
そうすると捉え方もかなり変わってくると思うのですが、何故に変態村?
確かにインパクトは凄いですけど、
商魂丸出しでかなり馬鹿にした感じを見受けて、
私はとてもイヤな感じがしてなりません。
他の映画でも原題と邦題が
あまりにもかけ離れてたりするのが多々ありますが、
もうそろそろそういうことは止めてほしいものです。


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