2011/08/26 Category : カ行 Volcano High 2002 キム・テギュン監督作品「火山高」について 幼い頃、電気ウナギの水槽に落ちて雷に打たれてからというもの、 強大な "気" の力を持ってしまったギョンス。 それを持て余すが故に、いつも望まぬトラブルに巻き込まれてしまう彼は、 8つの学校から退学処分を食らった末、この火山高校へとやってきた。 「今度こそ卒業証書を手に入れる!」と 固い誓いを胸に、校内へと足を踏み入れるギョンス。 この火山高は、「教師の乱」の抗争で混乱真っただ中。 その上に生徒たちによる覇権争いが続いていた。 これを治めているのは、支配する力を得る技が記されている秘伝書 "師備忘録" を持つ校長先生。 彼が最も信頼する生徒で、火山高きっての人並みぱずれた "気” の力と武術で NO'1の実力を持つ茶道部のハンニムに守られることによって、 辛うじて平穏を保ってきたのだ。 しかし、火山高の支配者たらんと野望を燃やす者たちが、 隙あらばと虎視眈々と狙っていた。 ある日、重量挙げ部主将として荒くれ者集団の「無情組」を率いるリャンと 教頭・ハクサの陰謀により、 ハンニムは校長に毒茶を飲ませた犯人として幽閉される。 邪魔者がいなくなったということで、 彼らは "師備忘録" を探しまくるのだが出てこない。 転校生のギョンスはもうトラブルに巻き込まれたくなかったが、 リャンが NO'1 となって 剣道部主将で美少女のチェイに愛の告白するのを見て、 彼女に一目惚れしたギョンスは NO'1 の座に興味を抱くものの、 退学を恐れて身を引くことに。 探しても探しても "師備忘録" が見つからないので、焦った教頭は、 最強のパワーを誇る「学園鎮圧教師五人衆」を火山高校に招き入れる。 5人の教師たちは恐るべき "気” の力と武術を駆使して、 たちまち生徒たちを支配下に置くことに。 ギョンスの強さを察知したチェイは、 平和を取り戻せるのは彼しかいないと信じているが、 彼はそれに答えられず、でも悩んでいた。 そんな時、彼女は牢中のハンニムからギョンスと会いたいと頼まれる。 夢の中で "師備忘録" の真の意味を悟った彼は、 NO'1 の座をギョンスに譲る決心で、 彼に己の持てる術の全てを伝授する。 だがそれでもギョンスの心は変わらなかった。 ある日、「学園鎮圧教師五人衆」の力をバックに得た教頭は、 生徒の弱体化を徹底しようと部活動停止を命じる。 教頭に裏切られたと知ったリャンは、 全校生徒の前で五人衆のリーダーであるマー先生に闘いを挑んだ。 だが彼の怪力も先生には通用せず、惨めな敗北を喫してしまう。 そこでリャンは危険な賭けに出ることに。 毒茶により石の様に固まった校長が居る学校の離れ「修練室」に忍び込み、 "師備忘録" を探し出そうとしたのだ。 しかし、気配を察知して駆けつけた五人衆に捕われ、 教頭の命令で講堂に集められた生徒たちの前に引きずり出され、 挙げ句の果てに見せしめと称し、彼を洗脳されることに。 五人衆と教頭の暴挙を目の当たりにし、 これまで我慢に我慢を重ねてぎたギョンスの怒りがとうとう爆発する。 遂に火山高の未来を賭けた、 生徒と教師による壮絶な死闘の決着が切って落とされるのだった。 この映画「火山高」は、華麗な武術や強力な "気” を操って 覇権争いを繰り広げる生徒たちと、 絶対的支配を目論む教師たちとの目の眩む様なパワー・バトルを 最新のCG技術とハリウッド顔負けのワイヤー・アクションを駆使して描いた 学園ファンタジック・アクションであります。 ワイヤー・アクションといえば、 「マトリックス」や「グリーン・デスティニー」が 主な映画として上げられますが、 韓国映画が自国スタッフの力で本格的に導入するのは 本作が初めてというのが驚いてしまうほどの素晴らしい出来映えです。 あと、それぞれの登場人物がみんな個性的で面白い! 「闘わずして、この学校を出ることを禁ず!」という校風な学校なだけあって、 重量挙げ部とか柔道部とか、全体的に体育会系な生徒ばかりで、 なんせ男子がそろいも揃ってみなゴツ可愛いという、 私の下心をかなり満たしてくれちゃって、 あっという間に、観終わってしまった最高に楽しい映画です。 特に主人公のギョンス扮するチャン・ヒョクの 飄々とした雰囲気と若い体育会系男子特有の魅力(色気)にヤラれて もうメロメロ。 彼がシャワー室にて全裸で水を "気” で操る場面には鼻血が出そうでした。 それを盗み見ていた高嶺の花の美少女が一瞬でキスを許すほど 惚れてしまうのも当たり前です。 PR
2010/08/12 Category : カ行 Catwoman 2004 ピトフ監督作品「キャットウーマン」について ペイシェンスはシャイで感じやすい芸術家タイプのグラフィックデザイナー。 そして会社でもプライベートでもいまいち自分に自信が持てない女性。 ある日、ペイシェンスが働いている化粧品会社「ヘデア・ビューティー社」が 革命的な老化防止商品の発表を控えていた際、 彼女はその商品に関する驚くべき秘密を立ち聞きしてしまい、 何者かに追われるうちに命を落としてしまう。 その時、彼女はエジプトの猫神「マオ・キャット」の力によって甦る。 目を覚ましたペイシェンスは、猫のように驚異的な反射神経と跳躍力を持つ、 自信に満ちたキャットウーマンとなっていた! 自分を殺した相手と理由を探るうちに、 ペイシェンスはヘデア社の恐ろしい陰謀を知ることに。 コスメもの業界、スーパーモデル、女同士骨肉の戦い、 スレンダーマッチョなイケメン刑事.... これほどの己の「オカマ心」をくすぐる映画は久しぶりであります。 挑発的で過激な衣装もさることながら、 ビシビシ音を立ててムチを振り回す様は、 まさに女王様! ムチで痛めつけられている悪役男連中も、どことなく嬉しそう.... しかも極めつけの "ハル・ベリー" vs. "シャロン・ストーン" の殴り合いシーンなんて、 「女優の意地」を懸けたって感じの気合いが伝わってきて、 もの凄く不思議に得をした感じがします。 私としてはかなり見応え十分な映画なのですが、 なぜ世間ではあまりウケないのか、実に不思議であります。 こんなにハル・ベリーが格好好く、 男以上にセックスアピールしているにも関わらず。
2010/08/08 Category : カ行 Ghost World 2001 テリー・ツワイゴフ監督「ゴーストワールド」について ロサンゼルス郊外の退屈な町に住むイーニドとレベッカは幼馴染み。 高校を卒業したら一緒に住む約束をしていた。 卒業後、たまたま出会い系広告に名前を載せていた男を いたずらでダイナーに呼び出し、 イーニドはブルース・レコードのコレクター、シーモアと出会う。 彼女と同じく世間に馴染めずにいた彼と少しずつ親しくなっていく。 一方レベッカはコーヒーショップで働き始めるが、 働きながら一人暮らしをしようとする彼女と、 資本主義システムに馴染めないイーニドの2人の間は段々とすれ違ってゆく。 私もこの主人公のように、世間の人たちの馬鹿さ加減を常にあざ笑って 自分が1番ものの道理をわかっていると思い込んでいた若い時期がありました。 でも少しずつ、それはあくまで私の世界内でのことだったということと 社会の異様な広さを実感し始めたその瀬戸際、 怯えつつも、かなり滑稽な努力を必死にしていたことを思い出します。 なんだかんだで、今でも飽くなき抵抗を続けていますが、 いつの間にか、以前より大人になったなと感じることが多々あって、 哀しいような、振り返るまでもないけど不思議な気分に陥ります。 最後、彼女は何処にいったのでしょうか? 上の画像はコンビニに来る変な客がヌンチャク振り回して暴れまくる寸前の場面。 この人、レッチリのPVにも出ていましたが、 アメリカで有名な方のでしょうか。 あとジョシュ役のブラッド・レンフロ、プライベートでは問題ばかりでしたけど、 演技力は確かで個人的に好きだっただけに、 亡くなったのが残念です。