忍者ブログ

ポテチの好きな映画についてと感想

Home > ブログ > 記事一覧

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

RocknRolla 2008

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279456795

ガイ・リッチー監督作品「ロックンローラ」について

イギリス・ロンドンにて。
2人の厳ついチンピラ男、ワンツーとマンブルズは
仲間のハンサム・ボブの助けを借りて、
不動産取引で一儲けしようと目論むものの、
計画をよく練らなかったために失敗。
ロンドン裏社会のボスのレニーに多額の借金をすることに。
実はこの一連の出来事を操っていたのはレニーだった。

ある日、ロシア人の大富豪・ユーリが新しい複合商業施設の建設予定地として、
街の一等地であるウォーターフロントに目をつけ、スムーズな取引のために、
この辺一帯を牛耳るレニーに仲介を依頼する。
その頃、ワンツーとマンブルズの元に、セクシーな女会計士のステラから
「新たな不動産ビジネス」の話が舞い込むのだが、
その内容はそのロシア人からレニーに渡る700万ユーロの賄賂を
強奪することだった....


https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279456847

裏社会に息づく者たちに対して、愛情を持って描いているのは一目瞭然。
だからかな。やっぱりこの監督の人間群像劇は面白い。
隙あらば....の瀬戸際なその世界をクールに渡り歩くには、
いかに自分に自信を持つかと深い交友関係を築くことと、
「信頼」がカギとなることを教えてくれる。
だから裏切りに対してはこの物語の顛末のとおり、
厳しい制裁が下されてと実に分かりやすい。

この監督いはく、
「この映画は今日イギリスにおける様々な時代の移り変わりによる発展がテーマ」
とのことですが、その一つでしょうか。
明日ムショ行き確定の同性の仲間から愛の告白をされて、悩んだあげくに
最後の一夜を共に過ごそうとするストレートな主人公。
いつもながらの展開ではゲイに対して変態扱いされていたのに、
この物語では友情を超えた思いやりの深さ故の寛大さが垣間見え、
感銘を受けました。
また別に日本同様、沢山のビルが建設され、地価高騰を含めた社会的発展。
お金持ちはよりお金持ちに、その他の者はより貧乏にといった
格差社会の悪循環な成り立ちの構図を分かりやすくみせてくれて、
より不安を煽ります。
そんな現在に欠かせないキーワードが
「ロックンローラ」
どんな時でも己のスタイルを貫く裏に脈々と息づく反逆の魂、
その自己認識こそ、その言葉でもって吠え続けていくことが大事。
「ロックンローラ」
今日において必要なのだと思い知らされた、そんな感じです。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1321270952

この映画の象徴ともいえる死んだ(?)ロック・スターを
70年代に登場したロンドンのパンク、"The Clash" を率いる
ジョー・ストラマーに似せたのはそんな時代への反抗心からによるものかなと
ちょっと深読みが過ぎたかな。
ちなみに上の画像はこの映画の海外版ポスターを引用しております。
「ロックンローラ」

PR

The Road/La Strada 1954

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279455546

フェデリコ・フェリーニ監督作品「道」について

粗野で自分勝手な男・ザンパノと
純真無垢で頭の弱い女ジェルソミーナの物語。
暴力を振るわれたり、他の女と寝るために置いてけぼりにされたり、
いろいろこき使われながらも、ジェルソミーナは素直に従って着いていく。

時折、彼女は、
「私は何をしているのだろう。何をやっても彼にはダメだしされるし、
 もしかしたら私の生きている価値なんて無いのではないか」
と落ち込むのですが、
神の使いの様な綱渡り芸人に、
「どんな物でも何かの役に立っている。
 この石ころだってね。君の存在は彼の役に立っている」
そう諭され、また素敵な笑顔を取り戻す。

ある日、とある諍いの仕返しにザンパノは綱渡り芸人を撲殺してしまって、
それを見ていたジェルソミーナはショックのあまり放心状態、狂ってしまう。
手に負えなくなったザンパノは彼女を浜辺に捨て去るのでした。

数年後、ザンパノが浜辺の町を歩いていると、耳慣れた歌を耳にする。
歌っていた洗濯女に彼が尋ねると、
ジェルソミーナと思われる女の人が、しばらくその海岸を放浪した後、
誰にも省みられることなく死んでいったという。
それはジェルソミーナがよくラッパで吹いていた曲だった。

その晩、酒に溺れつつ、ふらふらと暗い浜辺にやってきたザンパノは、
どんなに彼女が自分にとって必要な存在だったかを思い知らされながら、
絶望的な孤独感と己の無力さに打ちのめされ、
関を切るように号泣するのでした。
絶望的な孤独感。
罪の意識もさることながら、なんという空しい発見なんだろう。
重荷でなく、取り除いて軽くしてしまった。
絶望的な孤独感。
もう彼は一生憑いて廻ることになるだろう。
そんな業に対して私は、ただ悲しい。
そしてジェルソミーナの健気な姿が思い出され、
涙が止めどなく溢れてどうしようもなくなるのでした。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279455607

「ジェルソミーナ」のジュリエッタ・マシーナと
「ザンパノ」のアンソニー・クイン。
2人の名演技に賛辞を贈りたい。
そして主題歌「ジェルソミーナのテーマ」を手がけた
作曲家のニーノ・ロータ、
なにより、監督のフェデリコ・フェリーニ。
この作品に出会えたことは人生において多大なる喜びである。
もう、それに尽きます。



Bad Education/La Mala Educación 2004

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279454461

ペドロ・アルモドバル監督作品「バッド・エデュケーション」について

ある若手の映画監督・エンリケのもとに、
かつての親友・イグナシオを名乗る青年がやって来る。
舞台俳優だというその青年は、
自らがしたためた脚本を手渡して去っていった。
そこには、エンリケが少年時代を過ごした
神学校で彼との親密な悲しい記憶が描かれていた。
何か胡散臭い、疑惑、愛憎、神父による性的虐待、
複雑な人間関係、そして顛末。
この監督らしい色鮮やかな色彩の中で、
独特でグロテスクな世界が繰り広げられます。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279454524

物語はさておき、ガエル・ガルシア・ベルナルの女装姿に目を見張ります。
ゴルチエのビッチでゴージャスなドレスが映える映える!
あと同監督作品「トーク・トゥ・ハー」の主人公だったハビエル・カマラが、
おばちゃんみたいなオカマに扮していて、
その言動がもう可笑しくて可笑しくて!
スペイン人の気質でしょうか、この監督作品は、いつもそう。
シリアスな展開ほど陽気さが浮き彫りにされて、観終わると割とサッパリ。
そして何故が色彩の赤い印象が残ります。
不思議です、はい。

それにしても映画上映時とDVDのエンディングが若干違うのですが、
何故でしょうか?
私は映画上映時の少し歪んだ表情の
エンリケ・クローズアップ・ヴァージョンが
リアリティがあって好きなのですが....

PAGE TOP