2010/07/18 Category : ガイ・リッチー RocknRolla 2008 ガイ・リッチー監督作品「ロックンローラ」について イギリス・ロンドンにて。 2人の厳ついチンピラ男、ワンツーとマンブルズは 仲間のハンサム・ボブの助けを借りて、 不動産取引で一儲けしようと目論むものの、 計画をよく練らなかったために失敗。 ロンドン裏社会のボスのレニーに多額の借金をすることに。 実はこの一連の出来事を操っていたのはレニーだった。 ある日、ロシア人の大富豪・ユーリが新しい複合商業施設の建設予定地として、 街の一等地であるウォーターフロントに目をつけ、スムーズな取引のために、 この辺一帯を牛耳るレニーに仲介を依頼する。 その頃、ワンツーとマンブルズの元に、セクシーな女会計士のステラから 「新たな不動産ビジネス」の話が舞い込むのだが、 その内容はそのロシア人からレニーに渡る700万ユーロの賄賂を 強奪することだった.... 裏社会に息づく者たちに対して、愛情を持って描いているのは一目瞭然。 だからかな。やっぱりこの監督の人間群像劇は面白い。 隙あらば....の瀬戸際なその世界をクールに渡り歩くには、 いかに自分に自信を持つかと深い交友関係を築くことと、 「信頼」がカギとなることを教えてくれる。 だから裏切りに対してはこの物語の顛末のとおり、 厳しい制裁が下されてと実に分かりやすい。 この監督いはく、 「この映画は今日イギリスにおける様々な時代の移り変わりによる発展がテーマ」 とのことですが、その一つでしょうか。 明日ムショ行き確定の同性の仲間から愛の告白をされて、悩んだあげくに 最後の一夜を共に過ごそうとするストレートな主人公。 いつもながらの展開ではゲイに対して変態扱いされていたのに、 この物語では友情を超えた思いやりの深さ故の寛大さが垣間見え、 感銘を受けました。 また別に日本同様、沢山のビルが建設され、地価高騰を含めた社会的発展。 お金持ちはよりお金持ちに、その他の者はより貧乏にといった 格差社会の悪循環な成り立ちの構図を分かりやすくみせてくれて、 より不安を煽ります。 そんな現在に欠かせないキーワードが 「ロックンローラ」 どんな時でも己のスタイルを貫く裏に脈々と息づく反逆の魂、 その自己認識こそ、その言葉でもって吠え続けていくことが大事。 「ロックンローラ」 今日において必要なのだと思い知らされた、そんな感じです。 この映画の象徴ともいえる死んだ(?)ロック・スターを 70年代に登場したロンドンのパンク、"The Clash" を率いる ジョー・ストラマーに似せたのはそんな時代への反抗心からによるものかなと ちょっと深読みが過ぎたかな。 ちなみに上の画像はこの映画の海外版ポスターを引用しております。 「ロックンローラ」 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword