2013/10/11 Category : クエンティン・タランティーノ Pulp Fiction 1994 クエンティン・タランティーノ監督作品「パルプ・フィクション」について 【プロローグ】 あるファミレスにて、 柄の悪いいかにもチンピラとおぼしきカップル、 パンプキンとハニー・バニーが話をしている。 2人は強盗の常習犯で、今も強盗の計画をしている最中であった。 パンプキンは最近の強盗事情についてひとしきり語った後、 今すぐこのレストランを襲おうと切り出す。 ハニー・バニーはそのアイデアに賛成、 2人はすぐに拳銃を抜き放ち、怒声を発する。 ビンセントとジュールス、マフィアの殺し屋2人は、 くだらない話をしながら組織を裏切った青年らの部屋を訪ね、 組織の取引の品である黒いスーツケースを取り戻す。 【VINCENT VEGA & MARSELLUS WALLACE'S WIFE 】 マフィアのボスから彼の愛妻・ミアの世話を頼まれたビンセント。 ビンセントは彼女が望むまま食事に連れていったり、 ダンスを踊ったりして時を過ごす。 だが、帰り際ミアが薬物の過剰摂取で心臓停止に陥り、 ビンセントは仕方なく知り合いの売人を頼ることになる。 【THE GOLD WATCH】 落ち目のボクサーであるブッチは、 マフィアのボス・マーセルスから八百長試合を頼まれていたが、 これを裏切り勝利。 弟と共謀してノミで大きな利益を得る。 試合後、マーセルスの報復を怖れたブッチは逃走、 恋人のファビアンと街を出ようとするも、 そんな時になって父親の形見の金時計を ファビアンがアパートに忘れてきたことに気づく。 【THE BONNIE SITUATION 】 一仕事を終えた殺し屋のビンセントとジュールスは 現場に居たジュールスの知人の男・マーヴィンを後部座席に乗せて 自動車で移動していたが、 そこでビンセントが悪乗りして拳銃をちらつかせる。 それが仇となり、ふとしたはずみで銃が暴発。 弾はマーヴィンの頭部を直撃してしまう。 血だらけの車内で道路を走るわけにもいかない。 2人は、近くに住むジュールスの友人であるジミーを頼ることになる。 だが、当のジミーは状況を知って激怒。 さらに恐妻家である彼は、妻が帰ってくるまでに死体を処理しろと言う。 ボスに連絡した結果、 ザ・ウルフという男が解決のために送り込まれることになる。 【エピローグ】 プロローグの続き。 一連の厄介ごとをなんとかこなしたビンセントとジュールスは、 ファミレスに立ち寄る。 そこで朝食を取る2人だったが、ビンセントがトイレに立ったつかの間、 店内にカップルの怒声が響き渡る。 「パルプ・フィクション」というタイトルだけあって 展開がパッパッ！、パッパッ！と切り替わる。 とあるマフィアに関する小さなエピソードの寄せ集めたものを時系列関係なく、 配置を変えて、この監督ならではのセンスでもって並べていく。 それによって単なる言動が意味深に聞こえたり見えたり、そして ユルい雰囲気と緊張感が交互にくることで、 いつの間にか引き込まれているのでした。 くっ付いたり引き離されたりと、 登場人物がみんな上手く主張し合っていて、 それがまたテンポよくまとまることで実にクール、 とても格好好く感じてしまう。 そんな下地がしっかりしているから、 下らない物語でも大した素晴らしいものに見えてしまうのであるって、 もう魔法のよう、これは凄いと思う。 個人的に好きな場面はこの映画の名場面である ユマ・サーマンが扮したマーセルスの妻・ミアと、 ジョン・トラボルタが扮したマーセルスの部下の殺し屋・ビンセントの モンキーダンスシーンでしょう！ この時のミアのスーツの着こなしが実に決まっていて、でもなんだか 見覚えがあると思ったら、「ジャッキー・ブラウン」のジャッキー、 そして「キル・ビル」のエル・ドライバーも同じスーツを着ていたとのことで、 各映画の監督お気に入りキャラにはこのスーツをって感じなのでしょうか。 モンキーダンスってはっきり言って変なダンスに見えて笑ってしまうのですが、 こうもクールに踊り尽くされると、凄くカッコいい！ そういえば、ガイ・リッチー監督作品「ロックンローラ」でも そんな場面があって、それも妙な色気があって格好好かったな〜 あとマーセルスがマフィアのボスなのにこっそり、 ハンバーガー買いにいって歩いてる場面や ビンセントが飲む「バニラ・コーク」が美味しそう（輸入雑貨屋で 「チェリー・コーク」と一緒に売ってたので早速飲んだら やっぱり美味しかった）だとか、そして最後の場面、 男女のファミレス強盗を説得、 交渉をした時のサミュエル・L・ジャクソンが扮した 殺し屋・ジュールスの聖書の言葉がもう目からウロコ状態で、 凄く胸に響いたりと、 カッコいい、その一言に尽きます。 PR
