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ポテチの好きな映画についてと感想

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Midnight Cowboy 1969

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279442420

ジョン・シュレシンジャー監督作品「真夜中のカーボーイ」について

マッチョな肉体の魅力で富と名声を手に入れようと、
テキサスからニューヨークに出てきた青年・ジョー。
カウボーイスタイルに身を固めた彼は、
来て早々ある女を引っ掛けて金を要求するが、
実はこの女、名うての娼婦で、上手ーく丸め込められ、
逆に金をふんだくられる。

ジョーはスラム街に住むラッツォという片足の悪い小男に出会い、
売春の斡旋人を世話してくれるという約束で10ドルを手渡すが、
かなり逝っちゃってた斡旋人の親父は男色を専門としていた。
騙されたと知ったジョーは、ラッツォを捕まえて問い詰めるのだが、
既にラッツォの手には金がない。
その代わり、罪滅ぼしにラッツォは、カモ探しに協力することに。
2人はラッツォのねぐらである廃墟のビルで共同生活を始める。
そこで彼らの間に奇妙な友情が芽生えていった。

しかし、冬のニューヨークで暖房もない貧苦の生活。
ラッツォの体は病魔に冒され、弱っていった。
ある時、アンディウォーホルのパーティーを切っ掛けに、
ジョーのジゴロ稼業がうまくいきそうになるが、
ラッツォの病状が一気に悪化。
ジョーはゲイの紳士から金を強奪し、ラッツォを連れて、
彼の憧れの地「フロリダ」行きのバスに乗る。

マイアミを間近にしたバスの中で、ジョーは決意する。
「一攫千金を狙ったりしないで地道に二人で暮らしていこう」
汚れた衣服とカウボーイの装束一式をトラウマとともにゴミ箱にぶち込み、
2人ともフロリダの明るい服装に着替え、
さあ、新天地に到着!....のつかの間、
ラッツォは帰らぬ人となっているのでした。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279442470

都会の生活は、お金や社会的地位があればとても豊かで楽しい。
しかしそれは夢物語、何も無い者はそうそう上手くいくはずも無く、
孤独感と寂寥感と退廃と絶望の闇に囚われてしまう。
もともと人間なんて小さい。
それを認めたくないけど、それが現実。
やっと分かったから「ここではない何処か」へ行きたかった二人。
この友情によってもたらされた絆にはとてつもない逞しさがある。
残念なことにラッツォは行くことが出来なかったけれど、
ジョーはその分、彼のためにも、より幸せに近づけるのではないか。
悲しいラストシーンですが、何故か爽快感漂う希望を感じるのです。

ラッツォ役のダスティン・ホフマンとジョー役のジョン・ヴォイト、
2人の名演あっての映画だと思います。
忘れてならないのが、ニルソンが歌う主題歌「うわさの男」。
哀愁の中から溢れ出た爽快感、....ああ、ため息が出てしまう。
実に良い映画です。

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Jackie Brown 1997



クエンティン・タランティーノ監督作品「ジャッキー・ブラウン」について

メキシコの航空会社に勤める中年スチュワーデスのジャッキーは、
生活苦のため、裏では武器商人オデールの運び屋をやっていた。
ある時、ジャッキーはFBI捜査官のレイに逮捕されてしまう。
レイからオデール逮捕に協力するよう持ち掛けられるジャッキーだったが
取引には応じないまま、保釈される。
「オデールはとても非情な男。
 自分の保身のためなら私なんて簡単に消すような怖い男よ。
 でももっと怖いのは、お金もないのに社会から爪弾きにされること。
 それを考えたらあの男なんて怖くないわ、そう立ち向かってやる!」
人生半ばを過ぎ、現在の生活に限界を感じていたジャッキーは、
親しくなった保釈屋のマックスと共に
関係者をあざむき、お互いに噛み合わせようと、
そして、すべてを清算する一攫千金の計画を実行する。


強い決意をした女の人程カッコいいものは無いと魅せ切った映画。
彼女のやってることは悪いことだけど、虜になってしまったからでしょうか。
メキシコ旅行に行けて良かったね〜と最後は拍手を送ってしまう。
1つ気になるのが、保釈屋のマックス。
最後の場面、あれだけの難題を共に通過してきたジャッキーから
「私のパートナーにならない?」と持ちかけられるが、
実は彼女はそれを察知して「恋人に〜」ではなく、あえてその言葉を選び、
性を超えた関係を望むも、もう答えが分かっているようだったといい、
お互い尊重し合うような愛あるキスの別れといい、
部下である黒人のマッチョの存在といい、そして「チェリー」だしと、
その対応ぶりからして、ゲイだからではないかと、勝手な憶測ですが、
そう、思ったのは私だけかな。
あとオデール、切れ者の割には人の見る目なさ過ぎというのは、
それだけ自分自身に自信があったからでしょうか。
案外、
お金と音楽以外には欲が無い人だったんじゃないかな〜と思ったのでした。




やっぱりタランティーノ監督といったら、軽口、無駄口の応酬と、
間の取り方の絶妙さ加減、そして音楽の使い方。
うまいなーの一言に尽きます。

あと俳優陣の演技が凄い。
サミュエル・L・ジャクソン演じるオデールのクールな非情さ加減といい、
ロバート・フォスター演じるマックス・チェリーの生真面目な冷静さ加減といい、
ロバート・デニーロ演じるルイスのウスノロ親父さ加減といい、
ブリジット・フォンダ演じるメラニーの軽薄でヤク中さ加減といい、そして
なんたって主役のパム・グリア。
決心した女の意地を貫き通すジャッキー姉さんが素敵過ぎます!
この映画が面白くて当たり前ですね。

To Wong Foo, Thanks for Everything! Julie Newmar 1996

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279438339

映画「3人のエンジェル」について

ドラァグ・クイーン・コンテストのN.Y.地区予選を勝ち抜いた
エレガントなノグジーマとマッチョでポップなヴィーダ。
2人は、ハリウッドで開催される全国大会への出場権を手にした。
世話好きのノグジーマは、優勝を逃して泣いていた半人前のチチを
一緒にハリウッドに連れていき、美しい蝶にしてやろうと提案。
2人分の航空券を売ってポンコツの雰囲気あるキャデラックを手に入れて
3人は西に向かって旅立った。

ネブラスカ州に差しかかったところで、職権を乱用して
不埒な行動に及ぼうとしたドラード保安官をノックアウト。
相手が死んだものと思い込み、あわてて逃げる。
しばらくして車がエンコし、親切なヒッチハイクで知り合った青年のお陰で
3人は田舎町スナイダービルにたどり着き、車の修理が終わるまで
町に滞在することに。

町の人々は、都会から来た “デッカイ美女" たちを物珍しそうに眺め回す。
町の女たちはヴィーダの手ほどきで化粧をし、
ノグジーマのセンスできらびやかな60年代ファッションに変身。
そんな感じでこの3人の闖入者に刺激されて、
町はにわかに活気を取り戻す。

3日が過ぎて車の故障が直り、3人は町を去ることにした。
その日は町を挙げての「イチゴ祭り」の日。
その最中、ドラード保安官が町に乗り込んできた。
「彼らは変態のゲイだ!」と叫ぶ彼に、
イチゴをテーマにしたファッショナブルで真っ赤な衣裳に身を包んだ
町の人々が一丸となって立ち上がり
「それのどこがいけないの?」と3人を守って追い返した。
やったーという感じで、3人は町の人々と陽気に騒いで、
惜しくも町を去っていく。


映画「プリシラ」のアメリカン・ドリーム版って感じです。
「ドラァグ・クイーン」という特殊な存在が世間に対して、
「プリシラ」は3人の珍道中を通じて、さまざまな人間の業や
人生模様を感じさせる現実感がリアルに描かれていたのに対して、
こちらは良い意味でのステレオタイプなオカマっぷりが通せてしまえる
理想的な受け止め方でしょうか。
どちらもハッピーエンドですが、あまり考えること無く単純に楽しめるのは
「3人のエンジェル」こちらでしょう。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279438482

とにかく、3人の男優の女装ぶりには目を見張ります。
ウィズリー・スナイプスは映画「ブレード」の肉体派なイメージが
あったはずなのでしたが、なんだか可愛く見えて吹っ飛びましたし、
ジョン・レグイザモは映画「ロミオ+ジュリエット」で、
ジュリエットの従兄弟役であのクールでタフガイな印象は
何処に行ってしまったの?って感じ。
そしてお亡くなりになってしまったパトリック・スウェイジ、
彼の女装は美しいを通り越して、凄まじい上品なパワーを感じます。
これぞ、ドラァグ・クイーン!!
やっぱり女王様はこうでないとっ!
それと比べて日本のドラァグ・クイーンときたら....

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