忍者ブログ

ポテチの好きな映画についてと感想

Home > ブログ > > [PR] Home > ブログ > ペドロ・アルモドバル > Volver 2006

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Volver 2006

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279165162

スペインの風の強い、迷信深い町が舞台です。
主人公・ライムンダは夫とパウラという14歳の少女の3人暮らし。
近くに姉のソーレが住んでいて、自宅でこっそり隠れ美容室を営んでいます。
とっても仲のよい母娘、姉妹です。
姉妹の父母は山小屋で何年も前に焼死しています。
ライムンダは母親・イレネと生前、疎遠でした。
それは、忌まわしい出来事があったため、
ライムンダが母と距離を置いてしまったためでした。
おぞましいことですが、ライムンダは父親に無理矢理犯され、
その結果、娘・パウラが産まれました。
パウラから見れば、ライムンダは母親であると同時に「姉」でもあるのです。
そして、実父は祖父....もちろん、パウラはそのことを知らされていません。

14歳に成長したそのパウラが、母親の留守に、義父に犯されそうになり、
とっさに包丁で刺し殺してしまいます。
帰宅したライムンダはあまりのことに仰天してしまいます。
父と娘....おぞましい歴史が再び繰り返されようとしたのです。
ライムンダは女友達の協力を得て夫の死体を埋め、
「あなたは殺していない。忘れるのよ」とパウラに言いふくめ、
強く生きようとします。

そんな折も折、以前から幽霊がでると噂があった母親イレネが、
姿を現したのでした。
伯母の家に何年も隠れ住んでいたのですが、伯母が亡くなり、
姉娘のソーレの家に現れ、ライムンダにも存在を知られてしまいます。
イレネは、ライムンダを犯した夫を山小屋で焼き殺したことを告白し、
ライムンダはようやく母・イレネを許すことができました。
母イレネは娘たちのもとに「帰郷」し、ライムンダもまた、
母のもとに「帰郷」することができたのです。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1279165457

彼の作品らしく、スペインの美しい色彩の中に、
独特な人間模様が繰り広げられます。
女とはどうしようもなく弱いもの。
それをカバーするべく、したたかで生命力が強くて、勘が鋭い。
それらゆえんでか強いといわれてますが、
実は男以上に頑張ってるからだと思います。

逆に男は弱くなったといいますが、それは嘘。
ずるさを覚えてしまって、妙な小回しが出来るようになってしまった。
馬鹿を装うのはお手のもの、弱く見せかけてるだけです。
しかし男ばかり登場する物語には、
主人公に匹敵するヒロインがいないとはじまらない。
女ばかり登場の物語には、この映画もそう、
男なんて無くても素晴らしい人生讃歌になり、
男には分からない感動を呼びます。
男だけで廻ってきたこの世の中、確かにずるくて味気がない。
以前はそれでも母性が働いて付いてきていた女たち。
今はこんなくだらない世界、引きずりつつも捨てて違う方向へ。

真ん中の "Volver" を歌う場面にもう....
そしてペネロペ・クルスが美しすぎて、気がつくとこの映画の虜に。
そんな曲の歌詞の内容。

「忘れたはずの過去が甦り、私の人生と対峙する
 旅人はいくら逃げても、いつか立ち止まる時がくる
 たとえ忘却すべきことを打ち砕き、幻想を葬り去ったとしても、
 つつましい希望を抱く
 それが、私に残された心の宝….帰郷(ボルベール)」

PR

Comment0 Comment

Comment Form

  • お名前name
  • タイトルtitle
  • メールアドレスmail address
  • URLurl
  • コメントcomment
  • パスワードpassword

PAGE TOP