忍者ブログ

ポテチの好きな映画についてと感想

Home > ブログ > ハ行

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

The Blade 1995

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746540https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746323

ツイ・ハーク監督作品「ブレード/刃」について

中国の西方の地にて、暴力と殺戮が吹き荒れる混迷した時代。
とある刀鍛冶兼剣術の一門の長である高名な刀匠のおバカな娘・リンは、
父の弟子であるテンゴン(ストイックなガチムチ青年)と、
同じく弟子のチュタオ
(ナルシスト風ので細マッチョなイケメン青年)が気に入り、
相手の気持ちは置いといて、自分を巡って2人を争わせようと考えていた。
(まさに、河合奈保子/竹内まりやが歌う「けんかはやめて」状態)

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746411
https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746434

そんなある日、テンゴンとチュタオは仕事で町に出た時、
ある超ビーフィーな僧侶が
悪党猟師たちによる汚い罠にハメて惨殺されたのを目撃。

感情的になったチュタオは仇を討とうとするが、
師匠に知られて仲間共々罰せられることに。
(お尻ペンペン)

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746361

後日、刀匠は自分の後継者はテンゴンにすると発表した。
それを聞いて納得のいかないチュタオと仲間たちは、
夜になって武装して猟師たちの住処に出掛けることに。
仲間を止められず、裏切り者呼ばわりされたテンゴンは
静かに鍛冶場から去ろうとするも、
その時、リンと乳母が彼自身の出生の秘密を話しているのを聞いた彼は
刀匠を問い詰める。
それにより、自分の父親は全身刺青の邪悪な超剣士・ルンに殺され、
刀匠が大事に奉っていた折れた刀は、
その時に父が使っていたものであることを知った。
復讐に燃えるテンゴンはその刀を持って飛び出すが、
よせばいいのに後を追ったおバカな娘・リンが猟師の罠に掛かってしまう。
彼女を助けようとしたテンゴンは右腕を失った挙げ句に崖下に転落。
リンは後から駆けつけたチュタオたちに助けられるが、
その後のテンゴンの行方は知れなかった。
テンゴンを失ったリンは脱け殻のような日々を送り、
見かねたチュタオは彼女を連れてテンゴン捜しの旅に出る。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746589

一方、重傷のテンゴンは荒野で独り暮らす娘・チョチンに助けられる。
過酷な運命を受け入れ、
一時は平穏に暮らそうとしたテンゴンとチョチンだったが、
回族(イスラム教徒)の野盗たちに襲われてリンチに遭い、家を燃やされ、
何もかも失う。

2人は呆然としつつ、焼け落ちた家を片付けていると、
偶然、壁から出てきた古代の奥義書を見てたテンゴンは、
改めて戦う決心をし、独学で究極の剣技を身につけるべく、
片腕だけの体で激しい特訓を始めた。
そして父の形見の刀で必殺技を身に付けた彼は、
再び現れた野盗たちを壊滅することに成功。
その噂は広がって人々が彼を英雄として崇めるが、
2人は宿命の仇・ルンを捜す旅に出る。

一方、チュタオとリンはとある騒がしい街にやって来ており、
チュタオは以前見かけて心に止めていた美しい娼婦を見つけ、
2人の泊まる旅館の部屋に無理矢理連れ帰った。
その娼婦を手込めにしているのを目の当たりにしたリンは
彼を殺そうとするが、逆に監禁されてしまう。
そこで彼女はチュタオやテンゴンが
自分よりも娼婦のことを思い続けたことを知り、
女として愕然とする(しかし、反省はしない)。

チュタオが何処かに行っている間、
漢族の盗賊たちが現れ、街が騒然としている中、
娼婦は呆気なく殺され、リンが連れ去られそうになるも、
たまたまそこに居合わせたテンゴンに救われる。
しかし、駆けつけたチュタオに彼女を引き渡すと、
無言でチョチンを連れて去っていく。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746710
https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746747

一方、野盗のボス(ジャンキー)からルンは、
以前に殺し損ねた男(刀匠)が生きていることを知り、
仲間を引き連れてその一門がいる刀鍛冶場を襲う。

刀匠やチュタオたちの必死の抗戦も空しく、
絶体絶命の危機にさらされた時、テンゴン(チョチンも一緒)が現れる。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746815
https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746829

目にも止まらぬ激しい剣戟が繰り広げられ、
剣が空を舞うその様はまるで美しいダンスの様。
激しい戦いの末にテンゴンはついにルンを凌駕、打ち負かして勝利する。
そしてテンゴンはその場から黙って去り、チュタオもまた去っていった。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746862

いつか私の元に戻ってきてくれると今だ信じるリンもかなりの老女。
若かりしハッピーな頃の妄想が過るも、
現実には朽ち果てた刀鍛冶場を背景に幕は閉じる。


中国映画の武侠モノのお約束として、殺された親の敵は子が復讐するもの、
僧は敬う対象、山賊・盗賊は民衆に悪さをするならず者、
剣・指南書・師匠は必須、
そして師匠の娘と身寄りのない主人公が
惹かれ合うということがあげられますが、
惹かれ合う以外はこの作品も準じた物語になっています。
余計な台詞を排除して人間の衝動や本能を生々と描いたアクション映画のため、
このお約束を踏まえて観ると、
分かりにくい描写も納得がいくはずです。
しかし、この物語の内容は「ムカつく」の一言。
単に思い込みの激しいおバカな娘が
周囲に迷惑をかけまくるだけなのですから。

女性を無視した男だけの世界。
それはそれで有りだと思うのですが、
スピード感溢れる血腥いリアルな戦いの場面が素晴らしすぎるという、
アクション映画としてかなりの秀作なだけに、
そこのところをもう少し変える、もしくは無くして欲しかったな。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746926
https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1318746944

それにしても素敵な体育会系男子のオンパレードには、もうメロメロ。
特に主人公のテンゴン扮するチウ・マンチェクの精悍な顔付きと
肉体のガチムチ加減はもう最高!
そんな彼がやたら拷問されるわ、激しいバトルを展開するわで、
目が釘付けになります。
あと宿敵であるならず者の頂点・ルンの異様な雰囲気は、
まさにこの主人公と対局した存在感で、
やっぱりこういったバトルものは
主人公以上の他ならない魅力があってこそだなと、
改めて思うのでした。

それにしても冒頭に登場して惨殺されてしまった
肉付きが良すぎる僧侶には、最後まで生きててほしかったな〜

PR

Boys On The Side 1995

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1316193046

ハーバート・ロス監督作品「ボーイズ・オン・ザ・サイド」について

勤めていたクラブにて、
選曲が時代に合わないとクビになった歌手・ジェーンは、
ロサンゼルスに新たな生活を求めて旅に出ることに。
一方、ニューヨークで不動産の仲買人をしていたロビンも
自分の生活に嫌気が差し、とある新聞広告にて同乗者を募って
サンディエゴに旅立とうとしていた。
そこに応募して来たジェーン。
カーペンターをこよなく愛するロビンが
自分とウマが合いそうもないと一度辞退すものの、
結局、2人はともにサンディエゴに向かうことに。

途上でジェーンは友人のホリーを訪ねるが、
彼女も同棲中の恋人・ニックと険悪な中になり、
彼からの暴力を目の当たりにした2人は、
離れたほうがホリーのためと察し、
訪れたジェーンたちと共にここから出て行くことを決めた。
その際、暴れる彼にキレたホリーが彼をバットで殴ってしまう。
3人で彼を縛り上げ、逃げる様にそこから去ることに。

女3人は旅を続けて行くうちにお互いの秘密を知るようになる。
ジェーンはレズビアンで、
カーペンターズが好きな恋人に振られたばかりであり、
ロビンはNYのバーテンの男と別れたばかりで、
HIVの感染者ということ。
そしてホリーは妊娠2カ月の身だということ。

そんな道中、ニックが死んだという事実を新聞の見出しで知り、
またロビンがHIVの感染症による肺炎で倒れてしまい、
ツーソンの病院に入院することに。
ホリーは殺人の嫌疑にかけられ、警察から手配される。

3ヶ月後、入院していたロビンがいったん退院した後、
3人はホリーとジェーンの知り合いのいるバーに着く。
ほっと一息のつかの間、そこへ警官・エイブがやって来くる。
慌てふためくロビンとジェーンだったが、
実は彼はホリーの新たな恋人だった。
マッチョで可愛い警官と愛し合うホリーを目の当たりにすることに。

ジェーンは寂しそうなロビンを慰めるため、
ロビンに恋しているバーテンの男に働きかけるが、
HIVであることを劣等感に感じているロビンは憐れみをかけられたと思い、
ジェーンと衝突、そして決別してしまう。

ホリーはエイブに殺したかもしれないニックの件を話し、
正義感溢れる彼に自首をすすめられ、ある日突然、警察に連れていかれる。
初めはジェーンとエイブで裁判に臨んだものの、
いまいち良い方向に進まない。
そしてロビンの元に訪れた母と過ごすことによって、
友情の大切さを察した彼女はジェーンと仲直りして、
共にホリーの裁判に臨むことに。

裁判の末、雄弁なロビンの証言により、
ホリーは半年後に仮釈放程度の刑を受けるに及んだものの、
ロビンはその緊張感から容体が悪化し、再び入院することに。
ロビンは病床でジェーンに、
10歳のころ、自分も1人の女性を愛していた事を告白する。
やがてエイブの愛もそのままに、ホリーは子供を無事出産する。

そしてパーティが開かれる。
ジェーンたちはロビンの好きなカーペンターズの歌を歌い、
車椅子でロビンがそれを聞いていた。
ロビンが亡くなった後、ジェーンはロサンゼルスへひとり旅立つ最後、
車椅子を見つめながらパーティーで歌った歌を思い出していた。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1316193154
https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1316193182

人生に失速した3人の女性を旅を通して友情を育んで行く姿を描いた
いわゆるロードムービーなのですが、
バイオレンスさは特になく、淡々と物語が進行していく中、
この特殊なシチュエーションで接するはずのないような性格三人三様の3人が、
一旦はバラバラになるものの、最終的に共通点を見出し、
永遠の友情に包まれていく過程はとても美しく、
非常に細やかな心の機微が描かれたとても素晴らしい人間ドラマです。

3人の女優は、レズビアンのシンガーのジェーンにウーピー・ゴールドバーグ、
HIV患者のロビンにメアリー・ルイーズ・パーカー、
そして破天荒なSEX依存者の気があるホリーに
ドリュイ・バリモアがそれぞれ扮しています。
この3人のバランスが絶妙と言うか、
誰かが突出して映画を纏めている感じが全くないこのアンサンブルが本当に見事、
長年、映画を撮り続けたこの監督ならではでしょうか。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1316193209

冒頭の場面にて、
ジェーンのヘッドフォンをロビンが借りていいかどうか尋ね、
断りもなくヘッドフォンをウェットティッシュで拭き始めるのですが、
後になって考えると、ロビンは別に潔癖性故の行動でなくて、
HIVである自分からジェーンへの気配りだったと気づいた時、
最後の回想する場面がグッと引き立って、より涙を誘うことに。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1316193233
https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1316193253

あと、警官のエイブという男性の存在。
SEX依存気味の彼女をも常に満足させるあのゴージャスな体付きに可愛い顔、
そして心から「愛する」ことを知っている男。
こんな女の理想の様な男はいないよ!と思いつつも、
ああ、本当にこんな人がいたらホリーの様に幸せなんだろうな〜

Birdy 1984

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1295164966

60年代最中、泥沼のベトナム戦線から1人の若者が本国へ帰還した。
アル・コランバトーは地獄の戦火の中で顔面に重傷を負っている。
彼は一路、親友に再会すべく、
故郷フィラデルフィアに近い海軍病院へ向かう。
親友・バーディは子供の頃からの親友だ。
だが、彼は檻のような精神病棟の中で、鳥のように身をすくませていた。
前線で精神錯乱を起こした彼を、
友の呼びかけで正気に立ち戻らせられないかという、
担当医師・ワイス博士の考えだった。
アルは物言わぬ親友に必死に呼びかけた。
しかし、バーディのおびえを含んだ虚ろな瞳は、
1日中格子窓を見上げたままだった。

2人が初めて出逢った時から、
アルにとってバーディは世話の焼けるヤツだった。
バーディはひたすら鳥になりたいと考えている変な少年だった。

ある時、2人は町中の土鳩を捕まえ、
伝書バトにして売って小遣いを稼ごうとした。
だが度が過ぎて、バーディは工場の屋根から落下。
しかし、落下しながらバーディは初めて「飛ぶ」という感覚に目覚めた。
2人は何から何まで対照的な親友だった。
スポーツマンで女のコに積極的なアル。
人付き合いが下手で、自分の世界に閉じ込もりがちなバーディ。
バーディは手製の翼を作り、アルの協力で試験飛行に成功したりもした。

そんなある日、バーディはペット屋で可愛いカナリヤを買った。
以来、パータと名付けたカナリヤは、バーディの恋人になった。
鳥小屋に裸のままで入ったバーディは、パータを肩に乗せ横になる。
いつしか夢と現実の境界がバーディの感覚から消えていった。
彼は鳥になった。
鳥になって空を、自由に飛翔した。
「飛んだんだ、本当に飛んだんだ」というバーディの言葉に、
アルは理解出来ず、首を横に振るばかりだった。

やがて、アルがベトナム戦争へ出征する日がやって来た。
部屋の窓から去りゆく友を見つめるバーディ。
突然、パータが飛び出し、町中を飛翔した。
しかし、部屋に戻った時、激しく窓にぶつかり、絶命。
愛するものを一挙に失ったバーディもベトナムヘ。

地獄の戦場の中で傷ついたバーディは、ふと空を見た。
自由に飛びまわる鳥たち。
錯綜する回想の申で、友を想うアルの必死の呼びかけが続いた。
だが、バーディは部屋の隅に鳥のようにうずくまるだけだった。
そんな2人の姿を献身的に見つめる看護婦のハナ。
バーディの症状について激しくわたり合うアルとワイス博士。
やがて、精も魂も尽き果てたアルはバーディを抱きしめ、
「俺たちの負けだ」と嘆く。

ワイス博士は、治療を断念、2人を引き離そうとした。
その時、あのなつかしいバーディの声がアルの耳に飛び込んで来た。
正気に戻ったのだ。
しかし、ワイス博士は信用しない。
アルは看護人から逃れるためにバーディの手を引き、屋上に駆け上った。
バーディの頭上に、青い空が広がっている。
突然、バーディが飛び降りた。
悲鳴をあげてかけ寄り下をのぞくアル。
だが、そこには、一段低くなったもう一つの屋上に立って、
ニッコリ笑うバーディの笑顔があった。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1295165018

本当に鳥になりたいと思うバーディは本当に鳥になったかの様に思える。
彼の妄想は自由で確信的だ。
戦争の後遺症が2つの違った形で2人の心に投影される。
そして、その間の友情にさえ影を落とす。
だが、最後には友情がその重い過去を超えて戻ってくる。
戦争に行く前に還ったかのような無邪気な若者の屈託ない笑顔に戻った時、
この映画は優しい希望となって観る側の胸に癒しを与えてくれる。
たまたま「戦争」という伏線と批判と背景が、重要に錯覚するが、
これは友情の物語。
そして、夢を現実にした妄想家の美しい物語だ。
正直、すっとぼけた最期の場面には拍子抜けしたが、
あの無邪気な笑顔が戻った友情と正気の象徴なんだろうなと思う。
ここまでピュアでガラスのような繊細さは現実味に欠け、
戦争がなくたってバーディは精神を蝕まれてもおかしくないと思う。
しかし、それをあくまで現実主義で愛をもって
社会に戻そうとするアルもまた真摯で痛ましい。
バーディは哀しい人間なんかじゃない。
自分の中では鳥になれたのだから。
無理やり現実に戻そうとするのがはたして幸せなのかどうか。
でも、このかけ離れた2人の間には
「青春時代」というかけがえのない絆があった。
なぜ2人は親友になったのだろう。
批判しながらも自分の夢に忠実でいられるアルの
バーディに対する羨望や嫉妬と、
鳥になる夢しか見ていないバーディの強いまなざしがしたたかで揺らがない。
はたして、自分には本当になりたいものはあるのだろうか。
現実が分厚い高い壁となって立ちはだかっている。
それが潰さんばかりに迫ってきている。
この対比が、実は哀しいのはアルの側で、
アルがバーディによって救われたんだということを見せつけてくれる。
微妙に哀しい、でも希望を与えてくれたような、友情という繋がり。
淡々としているが、実はとても大切で奥の深いものだと思う。

https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/e5b21aa450b596bc2d2c1b78a13c4a4f/1295165061

それにしても若かりし頃の
ニコラス・ケイジの怪演振りが堪能できる作品です。
今の彼からは想像も付かない程に、垢抜けておらず、
幼さの残る雰囲気はあるものの、役柄の破天荒な性格を
嫌味にならない程度のオーバーアクトで見事に演じ切ると同時に、
夢見がちで無茶ばかりするバーディに、
時に厳しく、時に優しく接している姿を繊細な仕草で体現して、
アルの心根の優しさを上手く表現しています。

そして、鳥に想いを寄せる青年・バーディを演じたマシュー・モディンは、
鳥の事だけを考える純真無垢な青年という役柄を、
透明感溢れる純粋で真摯な眼差しと、
子供の様に無邪気な動きや表情で好演していて、
なんだかこの2人の友情の行き交いは、もう溜め息ものです。

PAGE TOP