2010/08/03 Category : カ行 Killing Me Softly 2002 チェン・カイコー監督作品「キリング・ミー・ソフトリー」について ロンドンに住むアメリカ人キャリアウーマンのアリスは、 出勤途中に不思議な男・アダムと出会う。 まもなく2人は言葉もなく惹かれ合い、アダムの自宅で激しく愛を交わす。 有名登山家であるアダムは、 滑落事故で恋人を救えなかったことを後悔していると語り、 それに心を動かされたアリスは、恋人・ジェイクと別れて 彼のもとへ行き、まもなく結婚。 しかしアダムの愛情表現は次第に異常な様相を帯び、 死の危険をはらむセックスを繰り返すようになる。 やがてアリスは、レイプ事件や失踪事件など、 アダムの隠された過去を知って戦慄、 愛は恐怖に変わっていく。 そしてアリスは、彼の姉のデボラが、昔アダムと近親相姦の関係にあり、 アダムに近づく女を彼女がことごとく殺害していたことを知る。 襲われたアリスは、衝動で放った銃弾により、デボラを射殺。 こうしてアリスとアダムの愛は完全に終わるのだった。 あくまで自論ですが、恋人同士ある時期になると マンネリ化したセックスにちょっとした刺激を〜 とかなんとか考えたりしますけど、 それって「愛してる」を直接相手に言う、 もしくは聞いてしまうと同様、 お互い何となく終わりが見えてるから気を無駄に使ったりする。 架橋というか、面倒な時期に突入みたいな、 これは愛に陰りの終末サイン。 結局、早く終わったとけばこんな泥沼にならなかったのにって 後悔するものです。 でもこの映画の2人にはいろいろ事情があるものの、 それを感じない。 凄くロマンティック。 傍目からみると、なんて素敵な恋人同士なんだろうって、 あんな変なプレイをしても絵になるから 凄く強い愛と感じてしまいがちですが、 そういう観点でこの映画を観ると、 結末が許せないっていう風になるので、 同じ性癖がシンクロした同士での 友情物語としてみると実に納得するはずです。 衝動で始まった強い愛の一気に冷め切る時のグロテスクさは、 実際、こんなものではない「モノ」ですから。 PR