2010/08/06 Category : ア行 Duplex 2005 ダニー・デヴィート監督作品「おまけつき新婚生活」について 夫のアレックス・ローズは処女作が高い評価を得た将来有望な作家、 妻のナンシー・ケントドリックは一流出版社に勤務する編集者。 そんなキャリアも順調なニューヨークに住む新婚カップルが次に望むのは、 当然、素敵なマイホームと可愛いベビー。 そこで2人は、ブルックリンに理想的な物件を見つけた。 それは暖炉が3つもある重厚で瀟洒な年代物のメゾネット。 ただ、ここは二世帯住宅で、 昔から政府の家賃統制対象となっている2階には 老婆のコネリー夫人が間借りしていた。 しかし、彼女が一見したところ病弱であの世へ行くのも近い、 と判断したアレックスとナンシーは早速、 この超・お得な物件を購入。 だが2人はこの先、 コネリー夫人がとんだ曲者だと思い知ることになる.... 一見、弱々しくて脆そうなコネリー夫人が、 彼らのロマンチックな新婚の夜を台なしにし、 夫の執筆活動をことごとく邪魔をしまくりで、怒り爆発。 何とかこの老夫人を手なずけようとする2人だったが、 老夫人のほうが一枚も二枚も上手だった。 その内容は、 ドタバタ攻防戦でブラック・ユーモアに満ちあふれた毒の強い展開に。 アレックスは出版予定の次回作締め切りに間に合わず、断念するはめに、 そしてナンシーはこのいざこざによって会社をクビになる。 エスカレートしていく展開の果てに2人は殺し屋を雇うものの、 結局、返り討ちにされて、家を出る羽目に。 最後に「物より、愛しあい支え合える人がいる」という 本当の幸せの意味を問いかけで物語が閉められるのですが、 この可哀想な新婚夫婦に感情移入した私としては 凄ーく納得がいかないのですけど、 一応、みんなハッピーエンドだからいいのでしょうか。 この夫婦に扮していたベン・スティラーとドリュー・バリモアの 悲惨なこの状況を笑わせる芸達者ぶりは目を見張ります。 あと胡散臭い不動産屋・ケネス(実はコネリー夫人の息子だった!)には 「トーチソング・トリロジー」に主演の ハーヴェイ・ファイアスタインが扮していて、 そしてこの映画のヒロイン(!?)コネリー夫人、 「亀甲より年の功=老人をあなどるな!」 そんな教訓を身をもって演じている アイリーン・エッセルのしたたかな老女ぶりがもー、 絶対こんな人が近くにいたら近づかない、 でも私が老いたらこうでありたいと 人生を考えさせられるそんな素晴らしい演技にもう脱帽って感じです。 あとジャスティン・セローが この夫婦の友人役で出ていたのがちょっと嬉しかったな。 PR