2010/07/13 Category : ア行 Eternal Sunshine of the Spotless Mind 2004 ミシェル・ゴンドリー監督作品「エターナル・サンシャイン」について 平凡な男ジョエルは、思いつきで髪の毛の色を染めわけるというちょっと エキセントリックな恋人・クレメンタインと喧嘩をしてしまう。 何とか仲直りしようとプレゼントを買って彼女の働く本屋に行くが、 彼女は彼を知らないかのように扱い、目の前でほかの男といちゃつく始末。 ジョエルはひどいショックを受ける。 彼はラクーナ社からの知らせにより、 彼女が記憶を消す手術を受けたことを知る。 苦しんだ末、ジョエルも彼女の記憶消去手術を受けることを決心する。 その過程の中で、ジョエルは彼女との好くも悪くもな思い出を彷徨い、 やがてどんどん暗闇が広がる無意識下の中、彼女の記憶とともに逃亡を図り、 自分にとってどんなにかけがいのない存在だったかを思い知らされ、 手術に抵抗し始める...... ある友人からこの映画の物語を理解するのはとても大変と聞いていたので、 気合いを入れて観ましたが、そんなことない、 とても単純、そして底深〜い内容でした。 とにかく、この二人の恋愛物語も含めて、他のエピソードもとても興味深く、 いくらある瞬間、都合良く消したい部分の記憶を消せたとした後の見返りが こんなにも大きいダメージになるとは 思いもしなかったという結果に繋がることに ちょっと考えさせられました。 こんな難しい物語を面白く美しいものにみせてくれた ミシェル・ゴンドリー監督。 これまでの彼が創ったPVの面白さには昔から嵌まってましたが、 それが全部に素晴らしいところが詰まっているという感じです。 特にジョエルの記憶内の表現がもうたまらないくらい極まってて、 思わずうっとり(不気味?)してしまいました。 あとジョエルに扮したジム・キャリーの抑えた演技と クレメンタインに扮したケイト・ウィンスレットの解放しまくった演技が凄くて 魅入ってしまいました。 そして、ラクーナ社の受付嬢・メアリーに扮したキルスティン・ダンスト。 初めの彼女の可愛い印象から、最後のズドンと堕ちる切なさには、 参りました。 パソコン使って一晩で記憶を消去できてしまうという、 よく考えたら凄い怖い...... 実に有り得ないはずの物語にいつの間にか感情移入している、 それだけ魅力の詰まった映画であるといえましょう。 PR
2010/07/07 Category : サ行 Showgirls 1995 ポール・ヴァーホーヴェン監督の「ショーガール」について この映画が世間では、ずいぶんと悪評が多いのですが、 私はとても大好きな映画です。 スターダンサーを夢みるノエミはあこがれと自信だけを胸に、 ショービジネスの都「ラスベガス」へとやってくる。 しかし待っていたのは虚飾と、泥沼な人間模様。 はたしてノエミはトップダンサーとして栄光をつかむことができるのか… 私はこのきらびやかな舞台裏の毒々しい人間構図が好きみたいです。 なんだか昔に通った妖しい店を思い出して、 卑猥な気分にさせてくれるからでしょうか。 上気する体温。小さな赤いランプ。 照らされる裸の人たちの蠢き、そして交わり。 普段は心を閉じている人もここでは野獣と化して肉体とともに開いていく。 「チーター」から「スターダスト」へ。 弱肉強食。ある意味でのショー・ビジネス世界。 プライベート・ダンス。トップ・ダンサー気取り。 過激な駆け引き、そして天上天下。 良い意味でこのハングリー精神、 そこのところは見習いたいものであります。 それにしても完璧なボディってエロスからは、 ほど遠くなるなぁ〜