2010/08/09 Category : マ行 The Hours 2002 スティーヴン・ダルドリー監督作品「めぐりあう時間たち」について 1923年、ロンドン郊外。 精神を病み療養中の女流作家ヴァージニア・ウルフは 夫・レナードの優しい愛を受けながら、 後に傑作とされる小説「ダロウェイ夫人」を書き始める。 1951年、ロサンゼルスでは妊婦のローラが夫の誕生日を祝うため、 息子・リチャードとともにケーキを焼く。 そして2001年、ニューヨークでは、 編集者のクラリッサがエイズに冒された詩人、 彼女の友人である作家・リチャードの賞受賞を祝い、 祝賀パーティを催そうとしていた。 3つの時代の、3人の女たちの、それぞれの1日が始まろうとしていた.... クラリッサに悲劇が訪れて、その悲しみが、 ヴァージニアに「ダロウェイ夫人」を執筆させて、 それによってヴァージニアは、 死んだような日々を送っていた愛読者のローラをコントロールし、 時を超えて、生き甲斐を見失ったクラリッサに 「いかに自分が人生を生き抜いてきたのか」を語りにわざわざ現れて癒し、 幸福へと向かわすことにより、 「ダロウェイ夫人」執筆にインスピレーションを与える。 そんな3人の繋がり。 この「自立 = 幸福」と「依存 = 不幸」についての解釈が とても私的には受け入れ固く、最後、 ヴァージニアは、夫の「依存」から逃れて 完全な「自立」をするべく自殺に幸福を見いだし、 ローラは夫に「依存」しきっていた自分に爆発、 夫と子供を捨てて「自立」、 そしてクラリッサは「依存」していた夫に自殺されて、 路頭に迷うも結果「自立」。 と、なにかと幸福感追求とはいえ、 自己肯定に固執し過ぎじゃないか?と思うのですが、 反面、女性の立場になったとして考えると、 凄い納得して感動する私も居たりして 割と男と女、人それぞれの幸福感って、 思ってた以上に振れ幅が違うものなんだなと 考えさせられるのでした。 PR