2010/07/20 Category : ペドロ・アルモドバル Live Flesh/Carne trémula 1997 ペドロ・アルモドバル監督作品の「ライブ・フレッシュ」について 主人公が女性だと実に「人生讃歌」よろしく、とても素晴らしいのですが、 「トーク・トゥ・ハー」とか「アクメ」とか「欲望の法則」とか、 そしてこの物語のように、(ゲイも含めた)男が主人公だと、 割ととんでもないことをしでかしているにも関わらず、 逆に救われてハッピーエンドと、 無垢とはいえ程がある!ってのを 大目に見ている感じがして釈然としないのですが、 「まあ、いいのかな」ってさせる何かは、 この監督の魅力なのでしょうか。 この物語は、 ナンパして一度誘いに乗ったラリった女の子にはまった 青年・ベクトルが衝動赴くまま、 彼女の家を調べて訪ねて押し入ります。 銃声を聞いて駆けつけてきた警官と揉み合ううちに、彼女を逃がそうとした もうひとりの警官・デイビットを撃ってしまって、下半身不随に。 2年後、デイビットはエレナと結婚し、 パラリンピックで活躍するバスケット選手になってます。 仲睦まじいふたりを、テレビで見た服役中の青年は復讐を誓います。 4年後、出所したベクトルは、彼女が院長を務める孤児院を突き止め、 ボランティアとして働き出す....と、 もの凄いベクトルの存在が怖いはずなのですが、 とてもいいやつに描かれて、なおかつ実に可愛いんです。 最後は彼女がベクトルの性的な魅力に嵌まり、 下半身不随の夫を捨ててしまいます。 ベクトルはさんざん利用した 年上の女性・クララを捨てて(しかも彼を庇って死んでしまう)、 彼女と結ばれハッピーエンドって、うーん実に釈然としないし、 第一、クララ(下の画像の女性)が可哀相過ぎです。 ....でもまあ、これはこれでありかな、ということで。 それにしても主人公・ベクトルに扮したリベルト・ラバル(左)と 下半身不随になるデイビットに扮したハビエル・バルデム(右)が 素敵過ぎます! しかもベクトルの全裸で慌てて家を飛び出す場面は毒ですね、はい。 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword