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ポテチの好きな映画についてと感想

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Planet Terror 2007



ロバート・ロドリゲス監督作品
「プラネット・テラー in グラインドハウス」について

テキサスの田舎町のある夜、
J.T.のバーベキュー・レストランにやって来たお色気ムンムンな
ゴーゴーダンサーのチェリー・ダーリンは、
元恋人の解体屋・レイと再会。

その頃、陸軍の部隊長・マルドゥーンと
生物化学の科学者・アビーの怪しい取り引き中に、
生物兵器 "DC2"(コードネーム「プロジェクト・テラー」)のガスが
噴き出してしまう。
それがあれよあれよという間に町中に "DC2" が拡がり、
それを吸った住民が感染してゾンビ化。
そんな奴らが生きている人々を襲い始めるのだった。

そんな阿鼻叫喚な地獄の最中、
足を失ったチェリーはレイと愛をかわした後、
失った足の義足代わりにマシンガンを装着し、踊る戦士へと変貌。
そして実は伝説の殺し屋 "さすらいの早撃ち野郎" のレイ、
DV旦那との確執から逃れ、
ガーターベルトにはさんだ注射器を武器に戦う美人医師や、
美味しいバーベキューのレシピを巡る争いをする
バーベキュー屋を営む弟と保安官の兄など、
面白い面々が集結して武器を片手に対抗していくのだった……





おびただしいゾンビの群れをスプラッターにまみれつつ殺しまくる
サバイバル・アクション・ホラーですが、
ずーっとハイテンションなノリでテンポよく物語が展開していく中、
ロドリゲス監督ならではの随所に散りばめられたユーモアがもうツボで、
真っ赤な血とか黄色い膿とかがドバドバのオンパレードで
凄く気持ち悪いのだけど、
反撃するヒロインたちの立ち回りがとてもカッコ良くて、
カールをボリボリ食べながら楽しんで観ました。
伝説の男・レイがとてもクールで惚れまくりましたが、
やっぱり片足マシンガンを踊りながらブッ放しまくるチェリーさん。
素敵すぎます。
あと、ゾンビ・アーミーになっちゃった
クエンティン・タランティーノやブルース・ウィリスが
グダグダな感じのグロさが好い味出してて、最高!
このジャンルでは1番であると私は断言させていただきます。


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Kinky Boots 2006



ジュリアン・ジャロルド監督作品「キンキーブーツ」について

チャーリー・プライスはイギリスの田舎町ノーザンプトンの
伝統ある紳士靴メーカー "プライス社" の跡取りだったが、
周囲の重圧に耐えかね、
転勤を機にロンドンに移住することを計画していた。
しかし、ロンドンに到着したその日に父の訃報が届き、
この靴の会社を継ぐことになってしまう。
長年勤めた技術力ある職人たちのおかげで、靴製品の品質は高いものだったが、
儲けより従業員や消費者の満足を重視した先代の経営は、
近年の安い輸入品に太刀打ちできず、
社の財政状況が火の車だということをそこで知ることに。

チャーリーは社の存続のための奔走するも、
クビにした社員のローレンには
「ニッチ市場(市場全体の一部を構成する特定のニーズを持つ
 規模の小さい市場のこと)をもっと開拓しろ」と捨て台詞をはかれ、
婚約者のニックには「そんな工場は売ってしまいなさいよ!」と責められ、
やけ酒を食らった勢いでチンピラに絡まれている女性を助けようとすれば、
逆に彼女に一発で叩きのめされてしまうという散々な有様に。




そんなきっかけで出会ったその女性・ローラはドラァグ・クイーン。
彼女(彼?)が窮屈そうに女物のブーツを履いているのをみたチャーリーは、
誰も作らない、女装する男性用の丈夫なキンキーブーツ
(SM女王様やドラァグ・クイーンが履くヒールの高い派手なブーツ)を
作れば売れるんじゃないか? とひらめき、
そこにローレンの言うニッチ市場を見出すことに。
ローレンを顧問として再雇用し、
"女物の紳士靴" の開発に着手したチャーリーだが、
機能性を重視するあまりにオバサンくさいブーツに仕立ててしまい、
ローラを怒らせる。




そこでローラの意見を取り入れながら、
そして周りからバカにされ、町じゅうから白い目で見られながらも、
もてる技術をこのブーツの開発にチャーリーと靴職人が一丸となって、
"危険でセクシーな女物の紳士靴 (Kinky Boots)"を作り上げていく。
そしてミラノで開催される靴のファッションショーに
打って出る決意をすることに。


イギリスの小さな田舎町の靴の製造工場にて、
ガチガチなお堅い保守的な考えを持つ職人たちの中に
突然舞い込んだ "キンキーブーツ" を作り上げるという試練。
それでなくても社長が亡くなり、
頼りない感じの跡取り息子・チャーリーの発案ということ、
そしてこの中心となるドラァグ・クイーンのローラの登場に、
彼らはかなり幻滅したことと窺えますが、
この2人やる気を理解していくことで、
職人魂を復活させ、偏見や不安が徐々に薄れて、
いつの間にか、その目的に向かってみんなが歩み寄っていく様は、
観ている私も熱くなるほど感動的で、
出来上がった時には、こっちまでハッピーな気分と爽快感があふれまくるという
素晴らしい物語です。



特にローラが抱えるゲイ特有のマイノリティゆえの苦悩の描写がとてもリアルで、
いつもは明るい姐さんな感じなんですけど、
実はぎりぎりのところで常にあえいでいる状態で、
そうとも知らずに目的遂行のためにどんどん先走っていく
チャーリーとの決別は痛いほど良くわかります。
居ると当たり前になってみえないものが、無くなってからわかるということを
彼が痛感することで関わった全ての人たちが完全な一丸となり、
最後華やかに幕がしまるこの展開。
よく考えると、この物語にはそれがいくつも散りばめられていて、
日常での当たり前とされているものがいかに大切であるかを分からせてくれる。
だから観終わった後、感動するとともに、何となく幸福に感じるのは、
この物語に感化された自分の日常に対してなのかなと思ったのでした。


The Wedding Banquet 1993



アン・リー監督作品「ウェディング・バンケット」について

ウェイトンはニューヨークで不動産業を成功させ、
市民権も得ている台湾出身の青年。
彼は白人のボーイフレンド・サイモンと同棲していた。
息子の結婚を望む両親は催促を繰り返すも、
ゲイであることなど言えるはずがない。

一方、ウェイトンの友人で芸術家のウェイウェイは、お金がなく、
アメリカ滞在のためのビザの期限も切れようとしていた。
しかし、父の健康が思わしくないことを知った彼は、
ウェイトンとウェイウェイは偽装結婚することで、両親を安心させ、
彼女はグリーンカード(永久居住権)を得るという
一石二鳥なことを思いつく。

さっそくウェイトンは両親に結婚することを報告すると、
息子の晴れ姿を見るために、わざわざ台湾からやって来てしまった。
サイモンをルームメイトだと言って紹介するウェイトン。
そこで、
結婚式は役所で書類を提出する程度で済ませるつもりの2人だったが、
その様子を見守っていた両親は、あまりにしょぼい式だけにしょんぼり。
その後に行った中華料理店でお食事の際、
我慢の限界に達した母親は泣きながら、
お願いだから台湾式の賑やかな結婚式をするようにと迫るのだった。
するとこの店のオーナーが現れ、
過去にウェイトン父親にお世話になったという彼のはからいで、
台湾の伝統に則った盛大な結婚披露宴が行われることに。
新郎・ウェイトンと新婦・ウェイウェイは、
サイモンを気にしつつも、翻弄され、
雰囲気のノリに飲み込まれた勢いで「初夜」のベッドで、
はからずも2人は関係を結んでしまう。

それから両親はしばらく居残りたいということで、
それでなくてもなのに、拍車がかかって3人の間は最悪状態になり、
両親がわからない英語で大げんかな毎日。
程なくしてウェイウェイは妊娠し、
サイモンは我慢の限界に達し家を出ることに。



そんな中、父親が倒れて入院した。
ウェイトンはついに母親に真相を告げると、
父親には言っては絶対ダメよと口止めする。
一方、リハビリに付き添っていたサイモンに父親は、
息子が同性愛者だということを知っていたと言い、
このことは話さぬよう口止めする。
ウェイウェイは状況が状況なだけに中絶を考えいたものの、
生まれてくる子供のためにも新しい関係を築いていく決心をし、
ウェイトンとサイモンはそれを受け入れ、
みんなで一緒に暮らす方向へ。



両親が台湾に帰る日がやってきた。
5人はお互いに語れぬ秘密を持ちながら、
空港の廊下で別れを告げたのだった。


ゲイとして生きていくって本当に面倒事が多くて、
基本的には世間には秘密にしておけば、割とすんなりなんでしょうけど、
たくさんの人を巻き込む様な出来事が起こってしまうと、
一気に崩れてしまって、
もう何が何だかわからないって感じになるのが凄くわかります。
特に伝統あるしきたりを重視する民族は、
自分は良くてもそれでは済まされないところがあるから、
もし自分がウェイトンの立場だったらと思うと、卒倒しそうです。
でも彼の父親はその点を理解してくれている様は観ていてとても救われます。
(母親は微妙でしたけど)
取りあえず、
アメリカに住む3人が和解してうまくやっていく未来がみえて安心です。



それにしても、台湾式の結婚式って賑やかで派手なんですね。
日本も割とそんな感じがしますけど、
こちらは特に伝統に乗っ取ったイベントが多くて、
最後の新郎・新婦が初夜のベットで全裸になるまで見守るなんて、絶対無理!
結婚するからには、それだけ精神力をつけろ! ってことなんでしょうか。


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